静寂の住人2
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「確かに獄寺君とハルの言う通り帰れば世界の崩壊は無くなるけど正直俺と二人の知ってる綱吉は帰りたくはないんだ。だって帰れば俺の大切な人達はボンゴレが良いように扱うのは分かってるし獄寺君達が知ってる綱吉も同じことを言っていたよ。それに本来生まれる筈だった世界に行っても同じこと。だけど崩壊したら大切な人達は死んでしまうのも嫌で。」
獄寺とハルは目の前の紘吉の言葉に何とも言えない顔をした。自分達は綱吉さえ帰ってきてくれたらどんなことでも我慢出来るし、いざとなったら戦うことも辞さない。けれどボンゴレに巻き込ませたくはないと言う紘吉と綱吉にやっぱり優しい人だと思った。
「10代目は優しいッスからね。」
「ツナさんはハル達のことを守ってくれて自分のことはいつも後回しで。」
でも帰ってきてほしいと言うような顔をする獄寺とハルに紘吉は少し間を置いてから話を続けた。
「それでプリマベーラの提案でね俺と綱吉が生まれる筈だった世界に行ってリボーン達を審査することになって。その結果帰るか本来生まれる筈だった世界に行くか決めることにしたんだ。」
「はひ?審査ですか?」
「つまり10代目はマテリアルの世界を審査して沢田さんはこの世界のリボーンさん達を審査するってことですよね?」
「うん。でもどんな結果でも最終的な決断は俺と綱吉にあるから。」
静かに話し終えた紘吉。
「10代目と沢田さんが決めたことですが俺は納得は出来ません。でもお気持ちは理解しました。」
「ハルも正直納得出来ません。でもツナさん達の優しさはわかります。」
獄寺とハルは思ったことを話すと紘吉は「勝手に決め手ごめんね。」と謝った。
獄寺とハルは気にしなくていいと言ったあとに気になることを聞いてみた。
「沢田さんのいた世界では誰が味方だったんのですか?」
「ハルは味方でしたか?」
直球で聞いてくる二人に紘吉は言いつらそうな顔をして言った。
「俺を信じてくれたのは雲雀さんとフゥ太とランボとイーピンとクロームだよ。」
その言葉に獄寺とハルは驚愕した。
「んな!?アホ牛達はともかく雲雀の野郎が!?それよりも俺は味方じゃなかったんですか!!??」
「あのデンジャラスな人が味方なのにそっちのハルはツナさんの一大事に何をしてるんですかーー!!」
頭をかきむしる獄寺と喚くハルに紘吉は慌てながら説明した。
「ハルの場合は今回のことは知らないから。だから気にしないで。獄寺君も最初の頃は優しかったよ。」
紘吉は説明するが獄寺とハルは止まらない。
「プリマベーラさん!マテリアルの世界に連れて行って下さい!向こうの俺を果たしてやります!」
「知らなかったからって許されることじゃありません!ハルも向こうのハルに暢気に過ごしてるんじゃないって言ってやります!」
寧ろヒートアッブして挙げ句にマテリアルの世界に連れて行って欲しいと頼み込む。
プリマベーラは面倒なことになったと思いつつも説明した。
「獄寺隼人。世界が沢山あるんだから様々な君や雲雀恭弥がいてもおかしくはないから。それに三浦ハルは本当に知らなかっただけだし。だから気にしても仕方がないよ。それに元凶はツナを裏切った人間じゃないんだ。元凶は南川瑠花と鳥居玲奈だよ。」
獄寺とハルは瑠花の名前を聞いて表情を険しくさせ、紘吉は玲奈の名前を聞いて表情を険しくさせた。
この二人の少女のせいで酷い目に合わされ、大切な人達が苦しむことになったのだから。
険しい顔をしている紘吉達にプリマベーラは話し出した。
「入れ替えただけなら問題はなかったと思うんだ。リボーン達に問題があっても獄寺隼人と三浦ハル、雲雀恭弥、クローム髑髏、フゥ太達がフォローしてたしね。でも南川瑠花と鳥居玲奈が現れて状況は悪化した。」
「確かにあのアバズレが来てから更にリボーンさん達は酷くなった。だがあのアバズレがいなくてもいつかは10代目を裏切っていた筈。」
「僕もそう思う。でも世界の崩壊は防がないとね。」
じゃないとイヴェールに怒られるしねと心の中で付け加えるプリマベーラ。
崩壊したら綱吉を裏切った人間はどうなってもかまわないがフゥ太達とハルの両親、全くボンゴレとは関係のない人達を巻き添えにしてしまうわけにはいかない。
「リボーンさん達はどうなってもかまわねえがフゥ太達を巻き込む訳にはいかねえぜ。」
「フゥ太君達が巻き込まれたらツナさん悲しみます!ハルは沢田さんとプリマベーラさんのお手伝いをします!」
「獄寺君、ハルありがとう。」
「獄寺隼人、三浦ハルありがとう。あ、僕は呼び捨てで良いよ。暫くの間共にするしね。」
プリマベーラが言うと獄寺とハルも呼び捨てで良いと言って、プリマベーラはニコリと笑って頷いた。