静寂の住人2
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雲雀同様、イヴェールを籠絡出来ないことに玲奈は苛立った。
『何でイヴェール君は玲奈の味方にならないのよ!ダメツナの肩を持つなんて!これじゃダメツナが玲奈の手を取らないじゃない!』
父親の命令と自分の欲を満たすために紘吉を陥れたというのに味方がいたら意味がない。
ツナから家族と家庭教師、守護者、友人を奪い取り孤立させて弱ったところで玲奈が手を差し伸べる。そうしたら紘吉は玲奈とディアボロスファミリーの奴隷に出来る。
『玲奈はマフィア界の女王になるために日本まで来たのに!何とかしなきゃ!!』
玲奈は焦りを感じていた。
午後の授業は体育で男子はドッジボールだった。
教師が適当に分けてチームを作る。イヴェールは綱吉と同じチームになり『恐らくツナを狙い打ちするだろう。』と検討を付けた。
案の定獄寺と山本を筆頭に綱吉を狙い打つ。
「さっさと当たるのな!!」
「くたばりやがれ!」
「玲奈ちゃんに代わって仕返ししてやるぜ!」
イヴェールは幻覚の綱吉を庇うようにボールを受け止め山本の右腕にボールを当てる。山本は軽く吹っ飛んだ。
吹っ飛ばされた山本に獄寺と教師、男子達は驚愕し、尻餅をついた山本は腕を押さえて呻いた。
イヴェールは山本に声をかけた。
「すまない。とりあえず保健室に行った方が良いと思う。」
「・・・体育の授業にはよくあることなのな。」
赤く腫れている右腕に山本はイヴェールに文句を言いたいがまずは腕の腫れを何とかしないと部活に出れないと判断して保健室に行った。
獄寺を除く男子達は長身の山本が吹っ飛ばされたことでへっぴり腰になる。
姿を消して見ている綱吉はイヴェールが雲雀を吹っ飛ばしたことを思い出して引いた。
『手加減してると思うけど手加減無しだったら雲雀さんも山本も瀕死というか即死だよね?』
指パッチンとボールで雲雀と山本を吹っ飛ばしたイヴェールに綱吉は冷や汗をかいた。
山本が保健室に向かうと再開し、獄寺はイヴェールに怯えている男子達檄を飛ばす。
「ディオスを狙わなきゃ問題ねえだろ!」
獄寺は幻覚の綱吉をギリギリと睨み付けボールを投げるがイヴェールが前に出てボールをキャッチする。
相手チームの男子達は山本の二の舞はごめんだと顔色が変わりまだボールが投げられてないのにも関わらず逃げ回り獄寺はそんな男子達にびびってんじゃねぇ!と怒鳴る。
イヴェールは山本の時よりも手加減して獄寺にボールを投げた。
「グッ!?」
ボールを取ろうとした獄寺。ボールは右手の中指と薬指に当たり真っ赤に腫れ上がった。
「すまない。保健室まで付き添おうか?」
「ケッ!これくらい大丈夫だ!!」
悪態をついて保健室に向かう獄寺は暫くはダイナマイトは使えないとぼやいた。綱吉は器用に獄寺の指を狙ったイヴェールにまた冷や汗をかいた。
イヴェールの狙いは暫くの間、獄寺と山本の戦闘能力を削ること。
バットとダイナマイトがあるから暴れて制裁し、他の生徒達も紘吉と親友だった二人が制裁するなら自分達も暴力を振るっても良いと思い込んだ。
『獄寺隼人と山本武の戦闘能力はある程度削った。次は。』
イヴェールは相手チームの男子達に目を向ける。男子達はたじたじだ。
そんな男子達を相当手加減をして次々とボールを当てて終了させたが教師と男子達は青ざめたままだ。
雲雀は応接室の窓から男子達の様子を見て笑っていたが。
「群れって本当に弱いよね。」
『神様とやらは手加減しているよね?』
じゃなきゃ即死だっただろうと思うと雲雀は血の気が引いた。
放課後、指をテーピングで固定されている獄寺と腕に湿布を貼っている山本を見て玲奈は驚いていた。
「二人共どうしたの~??」
「体育の授業で突き指しただけだ。」
「ちょっとボールが当たっただけなのな。」
「えー!大丈夫なの~?」
『玲奈の騎士が玲奈を守ること以外で怪我なんて!!』
仕方がないとはいえ玲奈を守らせる為のお気に入りの騎士が負傷してたら意味がないと苛立った。
苛立ちを隠していると山本がぼやいた。
「ディオス見た目によらず怪力なのな。」
「その怪我ってイヴェール君が?」
頷く獄寺と山本に玲奈はイヴェールはマフィアなのではないかと思った。守護者の獄寺と山本を怪我させるくらいだ。あり得るかもしれない。
もしマフィアだとしてイヴェールが同盟ファミリーもしくは中立ファミリーなら問題ないが敵対ファミリーなら危険だ。
玲奈は獄寺と山本、了平、京子を誘いリボーンに会いに行くことにした。
そして紘吉を痛め付けようと怯えたふりをした。