静寂の住人2
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授業を受けるふりをしつつ世界の記憶を思い出したイヴェール。
『この授業が終われば次は昼休みだ。確かその時間はツナは獄寺隼人と山本武と笹川了平と他の生徒達に暴力を振るわれていたな。』
勿論綱吉を獄寺達にはいどうぞと渡すわけにはいかない。
イヴェールはノートを静かに破り簡単に内容を書き綱吉に渡す。
渡された綱吉は不思議に思ったがメモに目を通した。
【昼休みになったと同時にツナの分身を作りツナ自身は姿を隠すからそのつもりで】
ツナはイヴェールに目配せするとメモが消えた。驚いたがすぐにイヴェールの力だと分かった。
何かのはずみで内容を読まれたら不味いことになるかも知れないとイヴェールは念のためにメモを消した。
授業が終わると獄寺と山本が幻覚の綱吉の両脇を掴み引き摺るように屋上に連れていかれ了平も加わる。他の男子生徒達も綱吉を罵倒し、他の生徒達もそれに続いた。
それを見て玲奈は『玲奈の騎士と奴隷は優秀よね~。』と笑いを堪えてイヴェールの傍に行こうとしたが教室にいない。
どこに行ったのかしらと思うが見付からない。しかしイヴェールは呼び出すことにしていたから玲奈は雲雀を自分の騎士にするために応接室に向かった。
屋上ーーー
罵倒しながら幻覚の紘吉に暴力を振るっている獄寺達。
それを姿を消して見ている綱吉とイヴェール。
「ダメツナなんか死ねよ!」
「犯罪者!!」
「謝罪しろよ!!」
男子生徒達が踞る幻覚の綱吉を蹴りを入れていると山本がバットを持ち出した。それを見た男子生徒達は綱吉から離れた。何故ならこれから山本がバットで滅多打ちにした後、獄寺が根性焼きを入れてダイナマイトを投げ、了平がトドメを刺すからだ。
踞る綱吉の背中に何の躊躇いもなくバットで殴り付ける山本。
「オラ!さっさと反省するのな!!お前のせいでクラスの空気が最悪なのな!もう死ねよ!」
「グッ!!痛!!」
綱吉は呻き声をあげるが山本は悪者のお前への制裁なんだから甘んじて受けろと殴り付け、他の生徒達も自業自得だと笑い、罵る。
何度も背中をバットで殴りある程度楽しんだ後山本が下がる。そこに今度は既に煙草に火を付けた獄寺がニヤリと笑う。
「まだまだ足りないようだな?」
綱吉の背中に煙草を何ヵ所も押し付ける。
「ウァァァァァ!!グァァァァァ!!!」
煙草の熱さで悲鳴をあげる綱吉。それを楽しそうに見ながら獄寺はダイナマイトを取り出した。
「果てろ!!死ね!!!」
獄寺は小型のダイナマイトを投げた。吹っ飛ばされた綱吉は屋上のフェンスに激突した。
フェンスに寄りかかるようにズルズルと地面に崩れ落ちる綱吉の胸ぐらを掴み顔を殴りつける了平。
「うっ!グハっ!」
「この程度で弱音を吐くな!玲奈の方が極限に苦しい思いをしたのだ!」
他の生徒達に紘吉を立たせるように言うと嬉々として生徒達は綱吉の両脇を抱えるようにして立たせた。
顔面や腹を拳で殴り付ける了平。
ボロボロになった綱吉に火が付いたままの煙草を投げつけて獄寺達は嘲笑いながら屋上から出ていった。
イヴェールは綱吉の幻覚を消すと本当に殺す気なのか?と呆れた顔をして防犯カメラに目線を向けた。
綱吉は獄寺達の表情を見た。
獄寺も山本も了平も他の生徒達も醜く歪んだ笑顔。それは綱吉を陥れた瑠花とそれに騙されたリボーン達と同じ笑顔だった。
『この世界のリボーン達も俺が居た世界のリボーン達と同じ笑顔だ・・・。』
綱吉はゾッとした。