静寂の住人2
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次の授業もまた教師が綱吉に嫌がらせをしてイヴェールが指摘していき、その後も授業の度に教師が嫌がらせをしてはイヴェールが指摘していった。
そして休み時間になる度に生徒達はイヴェールに紘吉は苛めをする人間だ、近寄らない方が良いと話し出す。
「ディオス君、本当に沢田は凄い嫌な奴なんだよ。」
「毎日玲奈ちゃんを苛めるんだ!」
「鳥居さんは沢田に襲われたんだ!」
「鳥居さんとは誰だ?」
知っているが知らないふりをするイヴェール。すると獄寺と山本と話していた玲奈がイヴェールの傍に来た。
「鳥居玲奈です~。よろしくねぇ~。」
「よろしく。」
内心呆れつつ素っ気なく返すが玲奈はイヴェールを自分の騎士にする為に籠絡しようとした。
「ツナ君に睨まれたよ~。また玲奈何かしちゃったのかな~。」
綱吉は睨んではいない。観察していただけだ。怯えるふりをする玲奈を京子達は庇い獄寺と山本は武器を手にして綱吉に突っ掛かる。
「いい加減にしろよ!最低野郎が!!」
「女の子を苛めて何が楽しいのな!!」
山本がバットを振り上げると綱吉に向かって手加減なしで振り下ろす。
ガシッーーー
「な、何するのな!?」
「それはこちらの台詞だ。」
イヴェールに片手でバットを掴まれ非難するように言う山本。
バットを掴んだままでイヴェールは続ける。
「バットで殴る気なのか?これも犯罪だぞ?」
「犯罪じゃねぇよ!ダメツナが反省しないから制裁するのな!」
「何故制裁をするのだ?君もダイナマイトの男子も他の人達も無関係だろう。」
「ハア?何言ってんのな??」
「君達の話によると沢田君が鳥居さんを苛めているのだろう?だったら二人で解決するべきではないのか?」
イヴェールが言うと回りの生徒達は口々に言い出した。
「コイツは玲奈ちゃんを襲ったんだぞ!」
「沢田ってば全然苛めを止めないから反省するまで私達が制裁してるのよ!」
「イヴェール君も沢田が反省するまで一緒に制裁しよう!」
玲奈の為に制裁しようと言ってくる生徒達。玲奈は満足げに笑っている。その笑みは綱吉を陥れた瑠花の醜悪な笑みとそっくりで綱吉はふるりと震えた。
イヴェールは生徒達の表情を見やる。
自分がしてることは正しいと酔いしれてる生徒がほとんどだ。ただ獄寺と山本は暴力を振るうことが愉しい、ストレス発散の道具だと言う顔をしていて吐き気を覚えた。
「悪いが制裁はしない。」
「毎日苛められてる玲奈が可哀想と思わないかよ!沢田を庇うのは止めるのな!!」
怒鳴る山本。イヴェールは小さく息を吐いた。
「怪我だらけの沢田君の方が苛められてるように見えるのだが?」
顔は左目に眼帯、左頬には湿布、右頬に絆創膏が2枚貼られていて額や首には包帯が巻かれている。
右手にも包帯が巻かれ、左手にはガーゼが貼られていた。(実際は完治しているが。)
一方、玲奈は頬に湿布と手にガーゼが貼られているくらいだ。
「鳥居さんは大した怪我をしていない。鳥居さんが苛められてるようには見えない。」
淡々と言うイヴェールに玲奈は嘘泣きをした。
「イヴェール君は~、ヒック、玲奈を信じてくれないの~?」
「ディオスは鳥居さんと沢田の野郎、どっちを信じるんだよ!」
「せっかく皆が忠告してくれてるのな!」
「転校生だからって理由をつけて沢田君がディオス君に嫌がらせや苛めをするかも知れないわ!」
悪いことは言わないから綱吉を庇うな、玲奈を守ろうと言ってくる獄寺と山本、京子。イヴェールは少し声のトーンを下げた。
「自分は転校初日だ。信じるも何もない。だが端から見たら大怪我をしている沢田君の方が苛められてるように見える。」
確かに苛められてる方は怪我だらけの綱吉に見える。しかし獄寺達は否定した。
「沢田の野郎は俺達の制裁で怪我しただけだぜ!」
「コイツの怪我は自業自得なのな!」
「そうよ!悪いのは沢田君よ!」
綱吉が悪いと喚く獄寺と山本、京子。他の生徒達は綱吉が悪い!と罵りながら玲奈を慰める。
イヴェールと獄寺達が言い合いしているうちに教師が入ってきて微妙な雰囲気のまま席に着いた。
『何でこの可愛い玲奈を信じないのよー!何とかしないと騎士に出来ないし、ダメツナの味方になられたら追い詰められないわ!只でさえ雲雀さんも籠絡出来てないのに!』
玲奈はイヴェールと綱吉を引き離そうと作戦を練った。
『ここはやっぱりイヴェール君と付き合って~。ダメツナを苛めさせようっと!』
玲奈はメモ用紙を出してイヴェールを呼び出す手紙を書き出した。