琥珀のカナリア
小鳥と雲雀
雲雀に連れられて来てツナは雲雀の屋敷を見て口をパカッと開けてしまった。幸い小さくなった飴は落ちなかった。
「お兄さんのお家凄い!大きい!」
泣いていたツナが笑うようになって雲雀は安心して家に入れ縁側に座らせた。
「ここで待ってな。」
「はーい。」
暫くして救急箱を持ってきた雲雀は消毒薬を取り出した。
「染みるけど我慢して。」
そうっと消毒液を染み込ませた脱脂綿を引っ掻き傷にあてるとツナは痛がったが雲雀は気にせず手当てを続けた。
最後にガーゼを付けて手当ては終了した。
「まぁ、こんなところで良いだろ。」
「お兄さんありがとう。」
その様子を茶菓子を御盆で持ってきた使用人は微笑ましく見ていた。
使用人に気付いた雲雀は御盆を渡してもらうとツナに勧めた。
可愛らしい花の形をした練りきりが皿に並んでいた。
「可愛い!でも食べるの勿体ないなぁ。」
食べるか食べないかと悩む顔をするツナに雲雀は練りきりをツナの口の前に持ってきた。
「?」
「食べない方が勿体ないでしょ。ほら口開けな。」
飴を食べきったツナは素直に口を開けて練りきりを一かじりした。
『餌付けしてるみたいだね。』
モグモグと口を動かすツナに雲雀は小動物みたいだとご満悦だ。
二人は練りきりを食べ終えると雲雀はツナに美那のことを聞いた。
「ねえ?美那とかいう子さ双子の妹って本当なの?」
雲雀は顔が似てないことは二卵性双生児かもしれないと思って気にしていなかったが、美那が暴力を振るっている現場を見て何かがあると感じた。
ツナは泣きそうな声で話した。
「美那ちゃんは家族が皆死んじゃってお父さんが連れてきた子なの。ツナは妹が出来るって嬉しかったけど美那ちゃんはツナが嫌いなの。だからいつも苛められてるの。」
「母親や父親はその事を知っているの?知らないなら話した方が良い。」
ツナは首を横に振った。
「お皿をマジックで汚くしたり花を折ったり美那ちゃんのした悪いことは全部ツナがしたことにされちゃうから。美那ちゃんがツナがマジックを持ってたって言ったり花を折ったところを見たって言うからお父さんもお母さんも美那ちゃんを信じちゃうんだ。」
「小鳥は自分じゃないって言わないの?言わないと全部小鳥のせいになっちゃうよ?」
「ツナも最初は違うって言ったの。でもお母さんもお父さんも信じてくれないから。」
「・・・・・・。」
雲雀は黙り込みツナの両親を軽蔑した。美那を引き取ると決めて育てようとするのは良いが大切にし過ぎて実子のツナをおざなりにするのは違う。ましてツナの話をまともに取り合わないなど言語道断だ。
ツナはポロポロと涙を流していて、無理矢理笑顔を作った。
「美那ちゃんの方が可愛いし頭も良いから皆信じちゃうんだ。お父さんもお母さんも美那ちゃんが大好き。だってツナがお母さんやお父さんとお話しててもても美那ちゃんが入ってきたら美那ちゃんのお話ばかり聞くもん。ツナはブスだし頭悪いから要らないって思ってるんだよ。」
雲雀はそんなことはないとツナに優しく言った。
「小鳥は歌が上手だし目は琥珀みたいな色で大きいし、髪は綺麗な茶色で可愛いよ。」
ツナはキョトンとして雲雀を見たが瞳の奥に『きっと嘘を言ってる』と語っていて、雲雀はそれに気付いて軽くツナの頭をぽんっと叩いた。
「小鳥、僕が嘘ついてると思ってるみたいだけど本当だよ。」
「本当・・・?」
まだ疑っているツナに雲雀は。
「本当。小鳥は可愛いから大人になったら僕のお嫁さんになりなよ。」
ツナは大きな目をまん丸にして雲雀を見た。
「小鳥は僕は嫌?」
ツナにとって雲雀は頼れる優しいお兄さん。
「ツナ、お兄さんのお嫁さんになる!」
「じゃあ約束だよ。」
「うん!」
泣いていたツナが笑顔になり雲雀は可愛いと思った。
雲雀に連れられて来てツナは雲雀の屋敷を見て口をパカッと開けてしまった。幸い小さくなった飴は落ちなかった。
「お兄さんのお家凄い!大きい!」
泣いていたツナが笑うようになって雲雀は安心して家に入れ縁側に座らせた。
「ここで待ってな。」
「はーい。」
暫くして救急箱を持ってきた雲雀は消毒薬を取り出した。
「染みるけど我慢して。」
そうっと消毒液を染み込ませた脱脂綿を引っ掻き傷にあてるとツナは痛がったが雲雀は気にせず手当てを続けた。
最後にガーゼを付けて手当ては終了した。
「まぁ、こんなところで良いだろ。」
「お兄さんありがとう。」
その様子を茶菓子を御盆で持ってきた使用人は微笑ましく見ていた。
使用人に気付いた雲雀は御盆を渡してもらうとツナに勧めた。
可愛らしい花の形をした練りきりが皿に並んでいた。
「可愛い!でも食べるの勿体ないなぁ。」
食べるか食べないかと悩む顔をするツナに雲雀は練りきりをツナの口の前に持ってきた。
「?」
「食べない方が勿体ないでしょ。ほら口開けな。」
飴を食べきったツナは素直に口を開けて練りきりを一かじりした。
『餌付けしてるみたいだね。』
モグモグと口を動かすツナに雲雀は小動物みたいだとご満悦だ。
二人は練りきりを食べ終えると雲雀はツナに美那のことを聞いた。
「ねえ?美那とかいう子さ双子の妹って本当なの?」
雲雀は顔が似てないことは二卵性双生児かもしれないと思って気にしていなかったが、美那が暴力を振るっている現場を見て何かがあると感じた。
ツナは泣きそうな声で話した。
「美那ちゃんは家族が皆死んじゃってお父さんが連れてきた子なの。ツナは妹が出来るって嬉しかったけど美那ちゃんはツナが嫌いなの。だからいつも苛められてるの。」
「母親や父親はその事を知っているの?知らないなら話した方が良い。」
ツナは首を横に振った。
「お皿をマジックで汚くしたり花を折ったり美那ちゃんのした悪いことは全部ツナがしたことにされちゃうから。美那ちゃんがツナがマジックを持ってたって言ったり花を折ったところを見たって言うからお父さんもお母さんも美那ちゃんを信じちゃうんだ。」
「小鳥は自分じゃないって言わないの?言わないと全部小鳥のせいになっちゃうよ?」
「ツナも最初は違うって言ったの。でもお母さんもお父さんも信じてくれないから。」
「・・・・・・。」
雲雀は黙り込みツナの両親を軽蔑した。美那を引き取ると決めて育てようとするのは良いが大切にし過ぎて実子のツナをおざなりにするのは違う。ましてツナの話をまともに取り合わないなど言語道断だ。
ツナはポロポロと涙を流していて、無理矢理笑顔を作った。
「美那ちゃんの方が可愛いし頭も良いから皆信じちゃうんだ。お父さんもお母さんも美那ちゃんが大好き。だってツナがお母さんやお父さんとお話しててもても美那ちゃんが入ってきたら美那ちゃんのお話ばかり聞くもん。ツナはブスだし頭悪いから要らないって思ってるんだよ。」
雲雀はそんなことはないとツナに優しく言った。
「小鳥は歌が上手だし目は琥珀みたいな色で大きいし、髪は綺麗な茶色で可愛いよ。」
ツナはキョトンとして雲雀を見たが瞳の奥に『きっと嘘を言ってる』と語っていて、雲雀はそれに気付いて軽くツナの頭をぽんっと叩いた。
「小鳥、僕が嘘ついてると思ってるみたいだけど本当だよ。」
「本当・・・?」
まだ疑っているツナに雲雀は。
「本当。小鳥は可愛いから大人になったら僕のお嫁さんになりなよ。」
ツナは大きな目をまん丸にして雲雀を見た。
「小鳥は僕は嫌?」
ツナにとって雲雀は頼れる優しいお兄さん。
「ツナ、お兄さんのお嫁さんになる!」
「じゃあ約束だよ。」
「うん!」
泣いていたツナが笑顔になり雲雀は可愛いと思った。