琥珀のカナリア
黒衣の赤子の来日
雲雀家には昼食が既に用意されていた。ツナは美味しそうとはしゃぐが雲雀は若干不機嫌だ。
「あら?恭弥は何でそんな顔をしているのかしら?」
「母さん。仕事はどうしたの?」
「一段落ついたから休みを取ったのよ。それより。」
雲雀の母はツナを見てニッコリ笑った。
「初めまして。恭弥の母、薫です。」
「初めましてお兄さんのお母さん。沢田綱吉です。」
「ちゃんと挨拶出来て偉いわね。どこかの誰かとは大違い。」
大違いと言って雲雀をみやる薫。雲雀は無視して、ツナはどこかの誰かとは誰なんだろうと?マークを頭の中で飛ばしていた。
食事をしながら薫はツナを構い倒した。それが分かっていたから雲雀は機嫌が悪くなっていた。
「音楽会でソロをやったの?凄いじゃない!綱吉ちゃんは歌が好きなのかしら?」
「ツナ、お歌好きです。お兄さんも聞いてくれるし。」
モジモジするツナに薫はハートをズキューンと撃ち抜かれた。
「恭弥、そこの醤油取って。」
「自分で取りなよ。」
そう言いつつも醤油を渡すと薫はツナの小皿に醤油を入れて他の皿に刺身を取り分ける。
「はい。どうぞ。綱吉ちゃん他にも食べたいのがあったら言ってね。」
「お兄さんのお母さんありがとうございます。」
しまいに薫はツナに口を開けさせて餌付け仕出した。
雲雀は負けじと餌付けを開始。
雲雀と薫は火花をバチバチと鳴らせ、餌付けされまくったツナはあっという間にお腹がいっぱいになった。
女中頭達は「ああ、やっぱりそうなった。」と苦笑していた。
ーーーー
音楽会が終わった数日後、雲雀はトンファーで暴れまくっていた。辛うじて薫がトンファーを取り上げたが。
「何で僕が10年以上も海外なんかに行かなくちゃならないのさ!」
「恭弥は雲雀家の後取りなのよ。色々学んで貰わないとね。」
「だったら家庭教師でも雇えば良いじゃない!」
「これは恭二さん(雲雀の父)が決めたこと。あの人の性格は知っているでしょう?この事は絶対に覆らないから諦めなさい。」
雲雀からしたらとんでもない話だ。自分が並盛から離れたらツナに会えない。そしてツナは敵だらけと言っても過言じゃない環境になる。
何より自分が居ない間にツナを誰かに取られるかもしれない。それは業腹だ。
「僕はここから離れるつもりはない!」
頑なな雲雀に薫は静かに言った。
「だったら必死なってそれこそ死ぬ気で学びなさい。そうしたらその分早く並盛に帰れるわ。」
これでこの話は終わりだと切り上げて薫は雲雀の部屋を出ていった。
薫は恭二にまだ早い、年下だけどツナという友人も出来て楽しんでいるからと反論はした。
恭二は確かに可愛らしい友人が出来たことは良い事だと思ったし出来ればもう暫くは並盛で過ごさせても良いかもしれないと思ったが雲雀は後取り。だからこそ一刻も早くさまざまな事を学んで欲しかった。
結局、恭二は決定事項だと言って話を終わらせた。
雲雀が海外に渡るのはツナの卒園式の翌日に決まった。
ーーーー
卒園式には勿論雲雀は並盛幼稚園にごり押しした。
卒園証書を受け取るツナは泣いていた。翌日には雲雀は海外に行く。それが辛くて泣いてしまった。
雲雀は泣くツナを見て早く並盛に戻ろうと決意を新たにした。
卒園式の後、雲雀は奈々にツナを泊まらせる許可を取って一緒に過ごすことにした。
奈々は雲雀が10年も海外に行くのを知っていたから今回はあっさり頷いた。
美那は奈々と仲の良い園児達とその保護者達で食事をすることになったが雲雀と一緒にいれるツナに嫉妬した。
『最後まで恭弥君とあまり話せないなんて!ツナがいるからいけないのよ!』
ツナが帰って来たら苛めてやるんだから!と美那は嫉妬する心を隠しながら食事をした。
ーーーー
食事をしたり歌を歌ったり、薫が絵本を読んであげると乱入したりして雲雀と言い争いになりツナはオロオロしながら止めたりしてあっという間に夜になった。
パジャマに着替えたツナと雲雀は雲雀の部屋に用意された布団に座った。
ツナはポロポロ涙を流す。雲雀はツナを見て話だした。
「早く帰れるようにするから。」
「本当?10年もかからない?」
「約束する。だから小鳥は僕を待ってて。」
真っ直ぐ見つめる雲雀。雲雀は約束は破らない。それを知っているツナはコクンと頷いた。
「ツナ、ずっとずっとお兄さん待ってる!」
「うん。約束だよ。」
「約束!」
「小鳥に電話するから。」
「うん!」
ツナと雲雀は必ず会う約束をした。
雲雀家には昼食が既に用意されていた。ツナは美味しそうとはしゃぐが雲雀は若干不機嫌だ。
「あら?恭弥は何でそんな顔をしているのかしら?」
「母さん。仕事はどうしたの?」
「一段落ついたから休みを取ったのよ。それより。」
雲雀の母はツナを見てニッコリ笑った。
「初めまして。恭弥の母、薫です。」
「初めましてお兄さんのお母さん。沢田綱吉です。」
「ちゃんと挨拶出来て偉いわね。どこかの誰かとは大違い。」
大違いと言って雲雀をみやる薫。雲雀は無視して、ツナはどこかの誰かとは誰なんだろうと?マークを頭の中で飛ばしていた。
食事をしながら薫はツナを構い倒した。それが分かっていたから雲雀は機嫌が悪くなっていた。
「音楽会でソロをやったの?凄いじゃない!綱吉ちゃんは歌が好きなのかしら?」
「ツナ、お歌好きです。お兄さんも聞いてくれるし。」
モジモジするツナに薫はハートをズキューンと撃ち抜かれた。
「恭弥、そこの醤油取って。」
「自分で取りなよ。」
そう言いつつも醤油を渡すと薫はツナの小皿に醤油を入れて他の皿に刺身を取り分ける。
「はい。どうぞ。綱吉ちゃん他にも食べたいのがあったら言ってね。」
「お兄さんのお母さんありがとうございます。」
しまいに薫はツナに口を開けさせて餌付け仕出した。
雲雀は負けじと餌付けを開始。
雲雀と薫は火花をバチバチと鳴らせ、餌付けされまくったツナはあっという間にお腹がいっぱいになった。
女中頭達は「ああ、やっぱりそうなった。」と苦笑していた。
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音楽会が終わった数日後、雲雀はトンファーで暴れまくっていた。辛うじて薫がトンファーを取り上げたが。
「何で僕が10年以上も海外なんかに行かなくちゃならないのさ!」
「恭弥は雲雀家の後取りなのよ。色々学んで貰わないとね。」
「だったら家庭教師でも雇えば良いじゃない!」
「これは恭二さん(雲雀の父)が決めたこと。あの人の性格は知っているでしょう?この事は絶対に覆らないから諦めなさい。」
雲雀からしたらとんでもない話だ。自分が並盛から離れたらツナに会えない。そしてツナは敵だらけと言っても過言じゃない環境になる。
何より自分が居ない間にツナを誰かに取られるかもしれない。それは業腹だ。
「僕はここから離れるつもりはない!」
頑なな雲雀に薫は静かに言った。
「だったら必死なってそれこそ死ぬ気で学びなさい。そうしたらその分早く並盛に帰れるわ。」
これでこの話は終わりだと切り上げて薫は雲雀の部屋を出ていった。
薫は恭二にまだ早い、年下だけどツナという友人も出来て楽しんでいるからと反論はした。
恭二は確かに可愛らしい友人が出来たことは良い事だと思ったし出来ればもう暫くは並盛で過ごさせても良いかもしれないと思ったが雲雀は後取り。だからこそ一刻も早くさまざまな事を学んで欲しかった。
結局、恭二は決定事項だと言って話を終わらせた。
雲雀が海外に渡るのはツナの卒園式の翌日に決まった。
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卒園式には勿論雲雀は並盛幼稚園にごり押しした。
卒園証書を受け取るツナは泣いていた。翌日には雲雀は海外に行く。それが辛くて泣いてしまった。
雲雀は泣くツナを見て早く並盛に戻ろうと決意を新たにした。
卒園式の後、雲雀は奈々にツナを泊まらせる許可を取って一緒に過ごすことにした。
奈々は雲雀が10年も海外に行くのを知っていたから今回はあっさり頷いた。
美那は奈々と仲の良い園児達とその保護者達で食事をすることになったが雲雀と一緒にいれるツナに嫉妬した。
『最後まで恭弥君とあまり話せないなんて!ツナがいるからいけないのよ!』
ツナが帰って来たら苛めてやるんだから!と美那は嫉妬する心を隠しながら食事をした。
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食事をしたり歌を歌ったり、薫が絵本を読んであげると乱入したりして雲雀と言い争いになりツナはオロオロしながら止めたりしてあっという間に夜になった。
パジャマに着替えたツナと雲雀は雲雀の部屋に用意された布団に座った。
ツナはポロポロ涙を流す。雲雀はツナを見て話だした。
「早く帰れるようにするから。」
「本当?10年もかからない?」
「約束する。だから小鳥は僕を待ってて。」
真っ直ぐ見つめる雲雀。雲雀は約束は破らない。それを知っているツナはコクンと頷いた。
「ツナ、ずっとずっとお兄さん待ってる!」
「うん。約束だよ。」
「約束!」
「小鳥に電話するから。」
「うん!」
ツナと雲雀は必ず会う約束をした。