静寂の住人
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「いい加減反撃したら?」
屋上に入ってきた雲雀はツナを抱き上げる。もう何度目だろうと思いながら。
「反撃なんて、出来ませんよ。したら獄寺君達がケガするでしょう?」
「・・・。ケガしてるのは君でしょ。」
ツナのお人好しに呆れる雲雀は「小動物に話があるんだ。」とツナを抱き上げ応接室に足を向けた。
雲雀のテリトリーの応接室はあり得ないくらいの人数がいた。
「ボス!」
「ツナ君!」
「「「「「沢田!」」」」」
クロームと炎真、アーデルハイト、薫、紅葉、らうじ、シトッピー、ジュリーがいた。
ソファーに寝かされたツナは集まっていたクローム達に驚く。
「どうしたの?何で皆ここに?」
「どうしたのじゃないよ!!」
「沢田、このままではいつか殺されてしまうぞ!」
雲雀は救急箱を手にして「ねぇ、君が傷付くと悲しい思いをする人間がこんなにいるんだよ?それでも良いわけ?」と問い掛ける雲雀にツナはそれでも信じたいと願う。
「沢田、信じたいと思うのは奴等を信じているのではなく、望みから来ているのでは?本当はもう無理だと感じているのではないか?」
「私はボスが傷付くのはもう見たくない!」
もう以前のように戻れないと思っているのではないかと問うアーデルハイトと泣いてしまったクローム。
「・・・。ごめんねクローム。・・・アーデルハイトさんの言う通りなのかも知れないけど、それでも俺は・・・。」
雲雀は手当てをしながら溜め息をし、一つ提案をした。
「君の甘さには呆れるけど案を考えてみた。信じる期間を決めてみたら?」
本当はもう獄寺達を見捨てて欲しいがツナの思いを尊重した雲雀が考えた妥協案。
「期間・・・ですか・・・?」
「うん。もう一ヶ月以上もこの状態だ。これ以上続いたら取り返しがつかない。例えばあと1日だけ信じてみるとか。」
確かにこれ以上続いたら体が持たない。それにまさかシモンファミリーの皆まで心配されているとは思っていなかった。
炎真達からしたらツナには恩義がある。ツナが傷付くことを心配するのは当たり前だ。
ツナは暫く考えて決断した。
「分かりました。あと三日だけ信じてみます。明日からは林間学校ですし環境が変われば何かが変わるかもしれません。」
「ボス林間学校に行けるの?」
確かツナは不参加だったはずと言うクロームに雲雀は昨日リボーンから取消しだと言ってきたと説明した。
「でも何でツナ君の不参加が取消しになったのかな?」
「炎真、フォードさんが俺が林間学校に行けるようにリボーンと母さんに頼んだんだよ。」
「愛結華・フォードは林間学校でもツナ君に暴力を振るうつもりだ!」
「林間学校は二年生の行事だからな。こればかりは他の学年の私達ではどうにもならない。沢田、なるべく炎真やシトッピー、クロームと離れないようにしろ。」
アーデルハイトの言葉に頷いたツナ。
クロームと炎真、シトッピーは決まっていた班を無理矢理出てツナと同じ班を作った。勿論雲雀が手を回してすんなり解決した。
こうして林間学校が始まった。