静寂の住人
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雲雀は面白そうな顔をした。
「つまり、沢田綱吉の味方じゃない第三者による証言ってこと?」
「そうだ!第三者の証言を出してみやがれ!」
「出せるものならの話だけどな!」
「無いから極限に捏造したのだろう!
今のうちに愛結華に土下座で謝罪したら許してやるとニヤニヤする獄寺達に雲雀は口角を上げた。
雲雀が合図をすると紅葉とらうじ、薫、ジュリーに護衛されながら出てきた人物に愛結華は心臓の鼓動が早くなるのを感じ、冷や汗をかいた。
一方護衛されている人物達はある者はガーゼをつけていて、またある者は包帯が撒かれ、またある者は車椅子に座っていた。
「尾田ゆかり、渡辺舞子、深沢香代美、金子真理、原田健太。愛結華・フォードは彼等を知っているね?」
愛結華はそんな人達は知らないと首を横に振るが雲雀は「知らないわけがないだろう!」と一喝した。
「君は○月☆日は放課後に公園で鉢合わせした沢田綱吉に怒鳴られて、○月★日の休日は午前中に並盛商店街の雑貨店の前で平手打ち、○月◇日は登校中に後ろから髪を引っ張られた。○月◆日は朝から待ち伏せされてお前のせいだって蹴られて、○月□日も待ち伏せされてナイフで切りつけられそうになった。そうだよね。」
「そ、そうですぅ。」
「でも実際は違った。これから第三者による証拠を見せるから良く見ておきな!」
草壁は映像を流した。
いきなり尾田ゆかりの髪を掴んで並盛乃公園に引き摺っていく愛結華。
「あんたさぁ、クォーターの癖に愛結華より目立ってんじゃねーよ!」
愛結華は言い終わると同時にカッターで尾田ゆかりの左頬を切りつけた。
「痛!」
「フン!それくらいで痛がってんじゃねーよ!あんたの青い目も艶のある髪もムカつくんだよ!」
罵る愛結華に尾田ゆかりは怯えながらも「目も髪も生まれつきだから仕方ないんです。」と答えると愛結華は「この愛結華に口答えなんかするな!」と突き飛ばした。
尻餅をついた尾田ゆかりに愛結華は「生意気なお前には躾がいるようねぇ~。」と携帯で不良二人を呼び出した。
「ここの公園は寂れてるから人もそんなには通らないからぁ精々楽しませてあげてねぇ?」
「愛結華ちゃん!何の用かな?」
「ウフフ。この子を八つ裂きにしても良いし、犯しても良いわぁ~。仮にバレても府緒渡財閥が揉み消してあげるから好きにして良いわよぉ。」
尾田ゆかりは逃げようとするが不良の一人が背中を蹴りつけ転ばせた。
「逃げんなよ?」
「少し痛めつけてから襲っちゃおうぜ!」
不良二人は尾田ゆかりに暴力を振るい、愛結華はざまーみろ!とゲラゲラと笑っていた。
暫くすると偶々通りかかった男性が止めに入り愛結華と不良は逃げた。
「愛結華・フォード。沢田綱吉に鉢合わせた?鉢合わせどころか不良を焚き付けて襲わせようとしてるじゃない?」
「・・・っ!?」
『他にも映像があったなんて!』
愛結華は下を向いて唇を噛んだ。雲雀はじわじわと追い詰める。
「次は○月★日の映像だ!」
並盛商店街にある本屋から出てきた原田健太。愛結華は本屋の隣の雑貨店からイケメンの原田健太を見て雑貨店を出た。
「原田健太君だよねぇ?」
「そうだけど、君は確かA組の?」
「愛結華・フォードでぇす!原田君、愛結華と付き合って欲しいの~。」
「ごめん。俺部活でサッカーやってて、レギュラーを目指してるから誰かと付き合うことは出来ない。」
「え~!愛結華と付き合うのは問題ないと思うしぃ。」
「サッカー部は休日も練習や試合があるからフォードさんが寂しい思いをするだけだと思うからさ。」
だから付き合えないと真剣に言う原田健太に愛結華は顔を歪めて喚き散らした。
「ふざけんな!ふざけんな!ふざけんなー!この愛結華が付き合えって言ってやってんだから付き合えば良いんだよ!」
「フ、フォードさん!?」
「もう良いわ~。あんたなんか潰してやるんだからぁ!」
愛結華は原田健太を平手打ちをして野次馬達に「見てんじゃねーよ!ボケ!」と怒鳴り付け去っていった。
「ねえ?ここにも沢田綱吉はいないんだけだど?どういうことなの?」
雲雀は楽しそうに愛結華に問う。愛結華は依然として下を向いたままだ。
「黙秘かい?まあ良いや。この件は続きがある。」
原田健太は部活が終わり帰り道にいきなり数人の不良に押さえ込まれ人気のない空地に連れていかれると愛結華がいた。
「フォードさん!?」
「ウフフ。この前、愛結華に恥をかかせたお前に仕返しよぉ!あんた達!コイツの足を折っちゃって!」
「や、やめろーーーっ!!!」
不良達は真っ青になり止めてくれと頼む原田健太を殴り飛ばし両足を目掛けてバッドを振り下ろした。
「これは何?不良とグルになってサッカー部員を潰してるようにか見えないんだけど?草食動物達の腐った目にはどう見えてるのかな?」
生徒達は下を向き、教師達もまた首部を垂れた。
雲雀は生徒達と教師達をつまらなそうに見やって次の映像を流した。