静寂の住人
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雲雀は校長を脅し、放送室に放り込んだ。
怯える校長に雲雀は有無を言わせない迫力で言った。
「今すぐ全校生徒と教師達に体育館に来るように言いな!」
「は、はい!分かりました!!!」
雲雀が言った方が効き目はありそうだが下手をすると敵対している獄寺達は来ない可能性がある。仕方なく校長を使うことにした。
「全校生徒と教師に告ぐ!今すぐ体育館に来るように!」
校長の放送を聞いて生徒と教師は体育館に集合した。
「まだ授業中なのに何かしら~?愛結華頑張って問題を解いてたのにぃ~。」
実際は授業が潰れてラッキーくらいにしか思っていないが、愛結華にどっぷり浸かってしまっている獄寺や山本は愛結華を褒めちぎる。
「さすが十代目!授業を真面目に受けていられたのですね!」
「愛結華は偉いのな!俺なんか教科書を開いたらすぐ眠くなるのにさ。」
愛結華達以外にも何だろうと生徒達はざわついていると雲雀が草壁を引き連れて舞台袖から出てきた。
「煩い!黙らないと咬み殺すよ!!!」
雲雀のドスの効いた声に愛結華達と生徒達は黙った。
「沢田綱吉が愛結華・フォードに苛めを繰り返していたことについて検証していく。」
生徒達は検証するまでもないと口々に言う。
「ダメツナが悪いんだ!」
「沢田が愛結華ちゃんを苛めてるのは事実です!」
騒ぎ出す生徒達を雲雀は睨み付けトンファーを出し怒鳴った。
「何勝手に喋ってるのさ!」
トンファーを見て生徒達は真っ青になり黙り込んだ。
雲雀は愛結華に問いかけた。
「愛結華・フォード。君は沢田綱吉に苛められたのは本当だね?」
「は、はい!本当です~!」
「確か理由は沢田綱吉が生意気だと言い掛かりを付けて頬を叩かれた。その日から苛めを受けた。」
「そうですぅ。愛結華怖くてぇ~。」
怯えるふりをする愛結華に雲雀は白々しいと罵りたいのを抑えて続けた。
「○月○日。君は朝から沢田綱吉の自宅まで行って謝罪したが殴られた。そうだよね?」
頷く愛結華。雲雀は草壁に指示し、映像を流した。
コンビニでマンガを立ち読みしている愛結華。映像の下には○月○日8時3分と記録されていた。
獄寺と山本はその映像が何だ!と雲雀に怒鳴るが雲雀は馬鹿にするように言った。
「駄犬共は馬鹿なの?時間を見てみなよ。愛結華・フォードは殴られているだろう時間にコンビニに居るのはおかしいだろう?」
「そんなの沢田の家に行ったあとに寄っただけだろうが!」
「行ったあとなら何故あの女の顔は腫れていないんだい?」
そう言うだろうと思って映像を拡大したものを見せる。
「愛結華は行く前に寄ったのな!」
雲雀は獄寺と山本に溜め息を吐いた。
「沢田綱吉の家に行く前ならあの時間じゃ遅刻だ。行ったあとならコンビニなんか寄ろうとは思わないだろう。コンビニに行くくらいなら嘘泣きして回りの人間を味方に付ける方があの女にしたら得策だ。つまり○月○日は愛結華・フォードは沢田綱吉の家には行っていないことになるね。」
「愛結華が嘘ついてるって言うのか!」
「十代目に謝りやがれ!」
「君達は信じないと思ったから風紀委員を使って検証してみたんだ。まず沢田綱吉の家に行く前。あのコンビニから行くと着くのは8時30分。27分もかかるんだよ。女の足ならもう少しかかるかもね。その時点で遅刻確定だ。だけどその日愛結華・フォードも沢田綱吉も遅刻していない。何故だろうね?」
「「っ!?」」
雲雀は構わず続けていく。
「行った後なら何故愛結華・フォードの顔は腫れていないんだい?この映像だとピンピンしてるけど?それ以前に謝罪しようしている人間がコンビニでマンガを立ち読みなんかしないと思うけどね。」
愛結華の矛盾を指摘する雲雀に獄寺と山本は黙り込んだ。
愛結華は何とかしないとと焦り嘘泣きをした。
「雲雀さんは愛結華のことを信じてくれないんですか~?」
泣き出す愛結華を京子と花が慰め獄寺と山本、了平は雲雀に謝れと怒鳴り付けた。