静寂の住人
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ハルは登校中、愛結華に脅されていた。
「おはよ~♪ハ・ル・ちゃ・ん、♪最近は大人しくしてるみたいねぇ?それで良いのよぉ。ダメツナの味方なんかしたらあんた何か簡単に殺せるんだからね~。例えばぁ溺死とかぁ、トラックに轢かれるとかぁ。あ!ガソリンをぶっかけて火を付けちゃうとかも良いかもね~♪」
「・・・・・・。」
怯えるハルに愛結華は良いことが思い付たと醜く歪んだ笑みを見せた。
「ウフフ♪その怯えた顔ウケるわぁ!ダメツナは全然見付からないしぃ退屈してたのよねぇ?だから飽きるまで愛結華の玩具にでもなってよね~。」
パァンッーーーー
「つっ!?」
ハルの左頬が赤く腫れる。愛結華が加減せず平手打ちをした。
「ウフフフフ♪あー痛そうね~♪あんたはその顔がお似合いよぉ。遅刻しちゃうから今回はこの程度で許してあげるからねー。」
ハルを嘲笑いながら立ち去って行く愛結華を見ながらハルは喋った。
「これで一つ証拠が取れたわ。これを見たとき アルコバレーノ達はどう思うのかしら?」
ハルは霧に包まれると姿を変えた。
「クロームちゃん!大丈夫ですか!」
「大丈夫。殴られる瞬間に有幻覚を出したから。」
愛結華に平手打ちをされたのは護衛でハルの姿になったクローム。ハルはカメラを作動させ幻術で姿を隠していた。
クロームとハルはカメラとボイスレコーダーを確認した。
「ちゃんと撮れてます!ボイスレコーダーも!」
「うん!これは後で雲の人に渡すね!」
証拠が取れたと喜んでいるとハルの携帯が鳴った。
「愛結華ちゃんです!」
ハルは携帯には出ず留守電になるのを待った。
『ハルちゃ~ん?腫れは引いたかしらぁ?またダメツナの代わりに苛めさせてね!次はそのブスの癖に綺麗な黒い髪をザクザクに切っちゃおうか?ハサミとカッターどっちが良いかなぁ♪じゃあねドブス!』
ハルはアーデルハイトが言った通りに電話の内容を保存した。クロームは愛結華の嫉妬から来る脅しの内容に吐き気がした。
「あの人、最低ね。」
「でもツナさんを苛めていた証拠が取れました!自分から言ってくれました!」
その後ハルは姿を消したクロームと緑中に行き、ハルが授業を受けている間にクロームはカメラのデータ等を雲雀に渡していた。
そして今度は帰宅途中に愛結華に絡まれた。
ハルはいくら幻術が使えても危険だからとクロームを説得した。
クロームはハルの有幻術を作り出した後ハルと一緒に姿を消した。
「愛結華が考えた結果、カッターとハサミ両方で切るねぇ~。だからあっちに行こ~!」
愛結華はハルの腕を掴むと裏路地に引っ張って行く。
ハルは顔がひきつり怯えていた。
「そんな怖がらないでぇ。殴るわけじゃ無いんだしぃ♪」
愛結華は鞄からハサミとカッターを取り出しニヤリと笑った。
「それじゃ、ハルちゃんを散髪しまぁ~す♪」
愛結華はカッターでハルの髪を切っていく。
「ギャハハハハ!」
愛結華はハルを指を差して大笑いした。
ハルの前髪と左サイドはギザギザに切られバラバラの長さにされ右サイドと後頭部はないも同然なくらいに短く切られていた。
「ヒッドイ髪型ねぇ!愛結華より綺麗な髪の毛なんかお前には要らないんだよ!ブース!帰りはこれでも被って帰れば良い!」
無造作にハルに向かって放り出されたのはパーティーグッズの禿げ頭の被り物だった。
「その髪型よりマシだと思ってぇわざわざ愛結華が買ってきたんだよぉ?」
「・・・・・。」
「何黙ってんのよ!優しい愛結華様本当ありがとうございますって言うところだろーが!」
愛結華はむかつく女だと言ってハルの左足を蹴った。
「痛!」
「まあ、良いわぁ。楽しめたしね!明日は何してあげようかな?後で電話するわぁ。」
愛結華が立ち去った後、クロームはハルの有幻術を消した。
「何処まで汚いのかしら!」
「ツナさんはもっと酷い目あっていたのが良く分かります!」
ハルは被り物を「これも証拠になりますね!」とハンカチを使って拾い、後で雲雀に提出することにした。
夜にまた愛結華から電話があり、その頭じゃ何処にも行けなくて可哀想だの、ツナの味方になったら両親を殺すだの、ハルを風俗に売り飛ばすだのと楽しそうに脅していた。
以前のハルなら怯えていたがツナを助けると決めてからは怯えは消え寧ろもっと脅して来い!と息巻いていた。
「この脅しはこっちが有利になります!」
「炎真君の話によるとフォードさんは嵐の人達にハルちゃんと仲直りするからと言ってるみたい。多分こういうことを言って良い子ぶってるんだと思う。」
しかし電話の内容とカメラに撮った映像とボイスレコーダーが仲直りとは真逆の行動を取っているのを示している。
「仲直り?愛結華ちゃんの嘘は直ぐにバレます!」
「今日だけであの人が最低な人格だってことが分かる証拠が集まったわ!」
この証拠を持ってクロームとハルは並中に行こうと決め明日に備えた。