静寂の住人
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「本当の目的は愛結華・フォードからボンゴレリングを取り上げることだったんだけどね。」
愛結華が尾田ゆかりに目を付けたのをプリマベーラは知り、衣の隠れ里から自分の分身を向かわせ尾田ゆかりに乗り移った。
後は愛結華の隙を付いてボンゴレリングを奪い、愛結華には偽物のボンゴレリングを身に付けさせた。偽物のボンゴレリングは神に近いプリマベーラの力で作った物で勿論濁っている。
その後、炎真とシトッピーが尾田ゆかりを尋ねることを知って再び尾田ゆかりに乗り移った。
「尾田ゆかりには悪いことをしたかな。暴行されるのを知っていてそれを利用し、更に沢田綱吉の無実の証明の為にこの世界を読み取ったデータでラ・ナミモリーヌでの愛結華・フォードのことを士門炎真とシトッピーに伝える為にも利用しちゃったもの。」
プリマベーラは尾田ゆかりの顔の傷を治した。
「せめてもの償いかな?」
これで償える訳ではないことは分かっているがあくまでプリマベーラはこの世界を正常に戻すこと。薄情なようだが尾田ゆかりを慰め傷を治すことではない。
傷が痕もなく完治すると親しい人物の声が聞こえた。
《プリマベーラにしては珍しいことをしているな?》
《イヴェール?そうかな?》
《尾田ゆかりの傷もそうだが沢田綱吉の無実を明かす手掛かりを古里炎真とシトッピーに伝えるとは。普段ならそんなことはしないだろう?》
《そうだね。僕はお人好しの馬鹿は好きじゃないけど沢田綱吉のようなお人好しの大馬鹿は割りと好きだから。》
《・・・そうか。なら良い。》
プリマベーラがこの世界に興味を持ってしまえば再び危険に晒されるのは目に見えている。だがあの様子ならその危険も無さそうだとイヴェール安心した。
《大空のボンゴレリングは回収出来たし濁りも払拭したし後はボンゴレがどう動くかだね。沢田綱吉は放棄したいみたいだけど。》
《そうか。ならボンゴレとは私が話をつけよう。》
《分かった。》
二人は交信を切った後それぞれ動き出した。
ーーーー
ボンゴレ本部で九代目は守護者達の報告を聞いていた。
「やはり綱吉君は無実だったのだね。」
「愛結華・フォードはボンゴレ欲しさに綱吉様を陥れ、家庭教師のリボーンと守護者である獄寺隼人、山本武、笹川了平を中心に沢田家とその居候、並盛中学校の生徒を引き入れたようだ。」
コヨーテ・ヌガーが答えるとガナッシュ・Ⅲが
続けた。
「綱吉様を裏切っていない者は雲雀恭弥とクローム髑髏、シモンファミリーです。」
九代目は頷きフォードファミリーの方はどうだったと聞くとビスコンティが答えた。
「人体実験、人身売買、麻薬の製造ボンゴレが禁じていることを裏で行っています。人身売買に至ってはオークションを行うこともあるようです。」
「そうか。愛結華・フォード自身はどうだったかの?」
「万引きを毎日のようにやっているようです。被害があった店舗は府緒渡財閥の力で脅しをかけて黙らせているようです。」
「イタリアにいた時も弱小ファミリーの息子や娘を脅して金品を奪い取り、気に入らない人物を自殺に追い込みもしくは自殺に見せかけて部下に殺害させていたようです。」
ニー・ブラウJr.とブラバンダー・シュニッテンが答えクロッカン・ブッシュが骸の動きを話した。
「綱吉様が陥れられた時は静観していましたが愛結華・フォードとリボーンがクローム髑髏に武器を向け脅した後は水面下で愛結華・フォードに仕掛けようと狙っています。」
九代目は何かを考えるように目を瞑り暫くして口を開いた。
「綱吉君をボンゴレ十代目から外す。そして血縁による継承を廃止する!」
九代目は苦渋の選択をし、九代目の守護者達は静かにそれに答えた。