静寂の住人
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手当てが終わるとツナは痛みを堪え瞳子と寧々に礼を言って出ていこうとする。
「綱吉!少し休んだ方が良いよ!」
「瞳子。気持ちは嬉しいけど明日の午後にはバスに乗らないと帰れないんだ。」
「でも、綱吉が今此処を出て大丈夫とは思えない。君は拳銃で撃たれたんだよ?」
「そうだけど・・・。」
自分の足を撃ち抜いたリボーンとそれを愉しそうに見ていた愛結華を思い出し俯くツナに瞳子が仕方ないと立ち上がった。
「なら、私が里の外を見てくるよ。それで大丈夫そうなら綱吉がいた場所の近くまで送るよ。学校行事か何かで来たんでしょ?」
「うん。林間学校で来たんだ。」
「見てくるから待っててね。」
頷くツナに座って休んでねと声をかけて家を出ていく瞳子。
「お前さんの名前は綱吉君でいいのかい?」
「はい。あの、お婆さんは?」
「わしは瞳子の祖母で寧々だ。回りには寧々婆と呼ばれておる。それより何故銃で撃たれたりした?」
「それは・・・。」
「色々な事情があるのだろうな。だが話してはみないか?老い耄れじゃが聞くくらいは出来るし、気が楽になるもしれん。」
寧々の優しい声にツナは話し出した。
「そうか、陥れられ信じていた者達に裏切られたか。辛い目に合ったのう。」
「でも信じてくれる人達もいましたから何とかやってこれました。それに話したら少し楽になりました。」
信じてくれる雲雀とクローム、炎真達に泣き言を言って心配させることは出来なかったと言うツナに寧々は他人を気遣う優しい子供だと感じた。
「騙されず真実を見る者達もいたのじゃな。その者達とは生涯仲良くすると良い。」
素直に頷くツナを優しい眼差しで見た寧々は食事の支度をした。ツナは手伝おうとしたが怪我に障ると言われて大人しく座ることにした。
ーーーー
ツナを探しているクロームと炎真の耳にガサガサと音が聞こえた。
「ボスなの?」
「ツナ君?」
二人の前に現れたのは瞳子。二人は落胆したが話し掛けた。
「あの怪我をした人を見かけませんでしたか?」
「茶色の髪と目をした男子なんだけど?」
プリマベーラはどうしたものかと考える。さすがに冤罪をかけられていないクロームと炎真を隠れ里に連れてはいけない。隠れ里と言うくらいだ。掟に触れたらツナが追い出される可能性がある。
しかしツナの性格からしたらクローム達を心配するだろうしそれが原因で隠れ里を出たら意味がない。プリマベーラは二人に条件を付けて連れて行くことにした。
「沢田綱吉君のこと?彼なら私が保護したよ。怪我も手当てしたわ。」
「本当!?」
「ボスは無事なのね!良かった。」
会わせてほしいと言う二人にプリマベーラは条件を出した。
「彼は衣の隠れ里にいるんだけど隠れ里の存在は決して明かさないこと。それと私の術で貴方達の姿を隠すのを許可すること。この条件を飲めるなら会わせられるよ。」
二人は条件を飲むと約束し炎真は携帯でシトッピーに連絡しようとするが電波が悪く繋がらない。プリマベーラは仕方ないと電波が入るように少しだけ力を使った。これくらいならイヴェールに怒られることもないだろう。
炎真はシトッピーに連絡した。シトッピーはツナが見つかったと聞いて肩まで沼に浸かっているリボーンと獄寺、山本をそのままに愛結華と京子と黒川の呼び止める声を無視しクロームと炎真がいる場所まで飛んでいった。