静寂の住人
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博物館の見学が終わり宿泊施設に着くと愛結華に頼まれた京子と花はクロームを呼び出した。
京子と花に呼び出されて仕方なく指定された廊下に向かったら愛結華がいてクロームは戸惑いを隠せない。
「京子ちゃん、黒川さん、フォードさん。何か用?」
「あのね、クロームちゃんに沢田君と仲直りするのを助けて欲しいのぉ。クロームちゃんは沢田君と仲が良いみたいだしぃ。」
クロームはあれだけのことをしておいて何が仲直りだ!と内心腹立った。
「・・・。」
「あ、ゴメンね。いきなりこんなこと頼んでも困るよねぇ。」
悲しそうな顔を作ると京子と花がクロームを責め立てた。
「クロームちゃん!愛結華ちゃんが頼んでるんだよ!」
「そうよ!沢田は愛結華に酷いことをしてるのに仲直りしたいって言ってるのよ!」
『クロームって子は大人しい性格みたいだからぁ、仲が良い京子と花に責め立てられたら無視されるのを恐れて愛結華の側に付くはずよねぇ。その後は骸君を紹介させるわ~♪』
愛結華の狙いは京子と花が自分に心酔しているのを利用してクロームをツナから引き離すこと。そして美形の骸を側に置くこと。
「私はフォードさんの味方になるなんて出来ない。ボスは私に優しいもの。」
そう言ってクロームは走り去る。
「クロームちゃん!?」
「クローム!あんたは沢田に騙されてるのよ!」
クロームは背後から聞こえる声を無視してツナの元に戻っていった。
それを見て愛結華は呆然とした。
『一体何なのよぉー。普通ならハブられるのを恐れるはずなのにぃ!!!』
過去に誰かを嵌めた時もこうして嵌めた相手の友人を奪い取ってきた愛結華はクロームの行動を理解出来なかった。
クロームはリング戦で存在を認めたツナを慕っていた。その後も未来に飛ばされた時も代理戦の時も助けてくれたツナを信じるのはクロームにとっては当たり前のことだ。
寧ろ転校してきて付き合いの浅い愛結華を盲信的に信じる獄寺達に失望していた。
「おい!炎真、しとぴっちゃん!ちょっと面貸せ!」
「さっさと沢田の野郎を出しやがれ!」
傲慢な言い方のリボーンと獄寺、山本にシトッピーは三人の足下を発酵させる。
「炎真はシモンのボス!獄寺君と山本はボンゴレとはいえ幹部だし、リボーンは雇われの家庭教師!口の聞き方は気をつけて!」
「しとぴっちゃん。俺はあのくらいは気にしないよ。それで君達は話があるんじゃないの?」
発酵した場所を難なく避けたリボーンと発酵した床から何とか出た獄寺と山本はツナを呼べ!愛結華が仲直りしたがっている!そんな健気な愛結華に謝罪させろ!と喚き散らす。
「いつも思うんだけど君達はフォードさんの言い分は聞くけど何でツナ君の言い分はただの一度も聞かないんだ?君達はツナ君に助けてもらったんだろ?リボーンは何で自分の生徒を信じないの?」
自慢げに自分の生徒だ、主だ、親友だと俺達に言っていたよねと言う炎真にリボーンと獄寺、山本は関係ない怒鳴り出す。
「あれは俺にとって汚点だぜ!」
「親友になると言った自分を殴りたいのな!」
「女には優しくしろって教育したのにこの様だ!」
自分の生徒を、自分を助けた相手を罵り、ツナを呼んでこいと言ってくる獄寺と山本に炎真とシトッピーは情けなく感じた。
「悪いけどそれには応じられない。」
「なんだと!?」
「俺達シモンファミリーはツナ君に恩があるし信じてるんだ。」
リボーンと獄寺と山本に言い切る炎真に騙されてる!確かにお前らは恩があるけど今回のことで最低な奴だってわかっただろうが!と怒鳴り出した。
「兎に角、今の君達にツナ君を出したら暴力を振るいそうだから呼ばないよ。」
「指導だ!」
「暴力じゃねえ!」
「制裁なのな!」
喚くリボーン達を無視して自分達に割り振られた部屋(炎真はツナと一緒に二人部屋、シトッピーはクロームと二人部屋。雲雀が手を回した。)へ戻る炎真とシトッピーを影から見ていた愛結華は、弱小ファミリーならボンゴレを恐れて簡単にツナと引き離せると思っていたが実際は引き離す処か更に炎真とシトッピーがツナを守る意思を強くする形になって地団駄を踏んだ。