自由を望む大空


『今日お菓子とか持って行くけどんなのが良い?』

ツナはメールを送信すると直ぐに返信された。

『チョコレートの類いなら何でも良いですよ。』

「骸は相変わらずチョコが好きだなぁ。クロームには麦チョコを持って行こう。」

ツナがどんなチョコ菓子を持って行こうかと考えていると保健室のドアが開く音がしカーテンを勢い良く引かれた。

「え!?」

「小動物。」

入って来たのは雲雀だった。手にはスマホ。ツナは咬み殺されると顔色が真っ青だ。

「怪我人は怪我人らしくスマホで遊んでないで大人しく寝てなよ。」

「へ?」

ツナの間抜けな声に呆れつつも「怪我人を咬み殺す趣味はないよ。」と保健室から出ていった。

ツナ何だか分からないけど助かったと安堵し、骸宛のメール文と骸からの返信メール文を削除した。

『リボーンに見られたら勘ぐられそうだもんね。』



後一時限で授業が終わる。ツナはこのまま授業、掃除、ホームルームが終わるまでサボろうと決め込んだ。





「ホームルームが終わるまで保健室には誰も入れないようにして。勿論あのヤブ医者(シャマル)もだよ。小動物が休めないから。」

「はい。委員長。」

雲雀は草壁に命令し応接室に戻り、草壁は風紀委員を保健室周辺に配置させた。



『委員長は沢田のことを後悔しておられるのだろう。なまじ沢田を好いていただけに。』

草壁は溜め息を吐いた。


ホームルームが終わり暫くしてツナは教室に戻ると獄寺と山本が待っていた。

『うわ!まだ居たのかよ!!』

ウンザリするが顔に出さないで教室に入っていく。

「十代目!今までどちらに!?」

「心配したのな!」

「保健室。」

ツナは素っ気なく答え鞄を手にすると獄寺が「具合が悪いなら早く帰られた方が。」いつも以上に心配する。何故ならこれからダイナマイトの調達をしにイタリアに行かなければならずツナを護衛出来ないからだ。
数日間獄寺がいないからツナとしては清々している。

「獄寺君早く空港に向かわないと。山本だって部活があるんだから。俺のことは良いから早く行かないと。」

困ったような顔でダイナマイトは大事な武器なんだから、部活に遅れたらレギュラーから外されちゃうかもと言われたら獄寺と山本は「自宅まで送る」と言えなかった。

「すいません!十代目!」

「ごめんな、ツナ。」

獄寺と山本はそれぞれ空港、グラウンドに向かっていった。

『リボーンはビアンキと出掛けてるし、これで邪魔されずヘルシーランドに行ける!』

ツナは途中コンビニでポッキーや麦チョコ等を買ってヘルシーランドへ足を向けた。


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