自由を望む大空
ツナはカモフラージュに洋服を買って帰宅した。
「ツナ!どこほっつき歩いていたんだ?」
「洋服を買いに出掛けてた。」
リボーンに女物の洋服が入ったショッピングバッグを見せた。これなら骸の所に行ったとは思われない。現にリボーンは追及しなかった。
「そうか。でもな、ママンには行先くらいは言っておけ。心配してたぞ。」
リボーンは言うだけ言ってリビングに入って行く。
ツナは相変わらず言いたいことだけ言って返事すら聞かないリボーンに呆れながら自室に向かった。
翌朝ーーー
「行ってきます。」
そう言ってツナは家を出ると獄寺と朝練がないらしい山本が待っていた。
「十代目、おはようございます!」
「おはようなのな!」
ツナは内心しかめっ面で二人におはようと返し学校に向かった。
並盛高校の校門に立つ雲雀に声をかけられ、ツナは何だろうと首を傾げる。
「おはようございます。俺に何か?制服は校則に沿ってますけど。」
「・・・。いや、早く教室に行きな。」
ツナはジロジロ見てくる雲雀やツナに暴行をしていた他の生徒達にこればかりは苦笑いだ。
『俺が実は女で女物の制服を着てるんだもんな。』
ジロジロ見てくる視線は鬱陶しいが仕方無いとツナは教室に入って行く。
「ツナちゃんおはよう。」
「おはよう。」
今までツナを沢田君と呼び罵倒し下駄箱にゴミを詰めたりしたことを無かったように接する京子にツナは苛つく感情を押し殺した。それは同じクラスの生徒達も同様だ。
『自分達に都合が悪いことは無かったことに出来る頭もここまで来れば尊敬するよ!』
担任が教室に入り、いつも通りの授業を受けるが体育の時間はサボることにした。
「今日もシャマル居ないね。」
誰もいない保健室のベッドにツナは仕切りのカーテンを引き、寝転ぶ。
『さすがに一週間かそこらで治るケガじゃないし傷だらけの体さらして着替えるのは嫌だしね。』
ツナはスマホをスカートのポケットからスマホを取りだしメール機能を起動させた。