自由を望む大空
「う・・・。」
リボーンは目を覚ますと鎖で手首と足首を鎖で拘束されて壁に張り付けられたような形になっていた。リボーンは何とか脱出しようと試みるが思うように体が動かない。
『ここは地下牢か?しかし何故体が動かねぇっ!?』
それでも動かない体を叱咤し動こうとしていると足音が聞こえてきて足音はリボーンのいる方に向かって来た。
「お目覚めかな?麻酔銃のお味はどうだった?」
「ツナ!」
さっさと出せと怒鳴り散らすリボーンにツナは呆れ返った。
「あのさ、出すわけ無いでしょ?お前はボンゴレ十代目候補だった俺を引きずり落とし死んでもおかしく無いくらいの暴力を振るい続けた罪人なんだよ?そこ分かってる?」
「だが!お前はボンゴレを継げたから良いだろうが!」
「終わりよければ全て良しってこと?」
「そうだぞ!過去を振り返るより今を見ろ!」
「そんなにボンゴレに置ける地位が大事か。まぁ、その為にお前らは俺を道具にしたがってもんな。」
「な!?そんなことはねぇ!」
道具扱いしていないと否定するリボーンにツナはニヤリと笑う。
「いや、したよね?九代目のジジィの依頼を完璧に遂行するための道具と見ていたよね?利益が欲しい為に俺をボンゴレを継がせる道具としか見てなかったよね?ボンゴレの利益欲しさに相談役になりたかったから俺を何とか継がせようとしたよな?」
「ちげぇ!」
「ハハハ!必死すぎ!それよりお前、此所を地下牢としか思ってないでしょ?此所は地下牢でも拷問専用の地下牢だよ。そして拷問するのはお前のせいで全てを失い憎んでいる人間。思いっきり楽しんでね!」
ツナは扉の鍵を開け合図をするとホルスファミリーでリボーンを撃った人物達が入ってきた。
拷問するための武器を持って。
「リボーン。お前が寝こけてる間にボンゴレで開発した新薬を盛ったんだ。体動かないでしょ?」
リボーンは体が動かないの新薬のせいと知り、しかもツナが自分を実験に使ったと分かり絶望した。
ツナは構成員に殺さない程度に留めておいてと命令して去っていった。
構成員達はリボーンを蔑視して罵倒した。
「ドンナに酷いことをしたのを棚に上げて絶望してんじゃねえよ!」
「ドンナは女性なのよ!それなのに傷痕が一生残るなんて!最低野郎ね!」
「俺達の方がてめえより悲惨でそれこそ泥水を啜り残飯を漁りながら生きてきたんだ!」
「今度は私達がお前の全てを奪ってやるわ!」
「家族の仇を取る!」
「ドンナの分も含めてこれは制裁だ!」
「ーーーッ!!」
顔を青くするリボーンに構成員達は制裁をし始めた。
「ガハッ・・・・・・・・・・。」
延々に続いていた制裁にリボーンは気絶し、それをつまならそうに見る構成員達。
「チッ!」
「気絶しやがった。」
「仕方ないわね。でもこれならドンナから預かった新薬を簡単にコイツに射てるわ。」
そう言って一人の構成員が注射器を取り出しリボーンに注射針を刺す。しかも心無し針が曲がっている。
「針が曲がっていても簡単に射てるのか?」
「射ちにくいけど射てないことはないわ。ただ意識があったら痛く感じるはずよ。」
「今度は意識がある時に射ちたいものだな。」
構成員達はツナに報告するために扉の鍵を閉めて地下牢を出た。