自由を望む大空


(※性的表現が入ります。ご注意下さい。)


翌日、ツナの命令で諜報部の人間が慌ただしく動きクロームは獄寺専用の部署に念のためにと隠しカメラを設置しバレないように幻術で隠していた。

獄寺はツナに呼ばれ執務室に入るとクロームが席を外していることに気付き、これはツナと会話出来るチャンスだと喜んだ。
獄寺は自分をツナの相談役にしてもらおうと考えていた。相談役ならクロームに邪魔はされないはずだ。
何としても相談役の椅子に座りたかった。



「獄寺君にやって欲しい事があるんだ。」

「はい!」

「諜報部の一つの部署を獄寺君専用にした。そこでボンゴレの表の企業を注意深く見ていて欲しい。もし何かあったら直ぐに連絡して欲しい。」

獄寺は諜報部の部屋から中々出れないと察した。それではツナの相談役になれない。

「しかし、それでは何かあった時に駆け付けることが出来ません!他の部下に当たらせた方が良いのでは?」

「それは大丈夫。クロームが常に居るし、何か合っても骸と千種達に任せるから。もうそろそろ専用の部署が整うから今から俺と向かって欲しい。」


クロームと鉢合わせして獄寺がクロームに何かされたら嫌だからツナは獄寺と向かおうとして席から立ち上がるが超直感が警報を鳴らす。


『獄寺に押し倒される!』

ツナは回避しようとしたが間に合わず獄寺に押し倒されてしまった。

「うゎっ!?」

「何故、いつもいつも、クロームばかり頼るんですか?」

「ご、獄寺君!?」

「そんなに骸が良いんですか?元々は敵だったんですよ!なのにそんな野郎と結婚して。」

ツナは獄寺が恋愛感情を抱いているのを知らない。
寧ろ裏切り者に押し倒されて嫌悪感しかない。それが顔に出てしまい獄寺は顔を歪める。

「十代目は知らないでしょう。俺が貴女に高校の時から恋愛感情を持っていたのを。」

ツナからしてみればあれだけの事をしておきながら何が恋愛感情だと顔が歪み強ばり何とか獄寺を退かそうと暴れた。

「退いて!!」

暴れるツナに獄寺はスーツのジャケットとブラウスを一気に引き裂く。
露になる白い肌と下着に包まれた二つの膨らみに獄寺は息を飲む。

「俺に触るな!!」

はガムシャラに暴れ何とか獄寺を退かそうとするツナに獄寺は舌打ちし両手を纏めて戒めてた。

「退いて!手を離して!!」

『気持ち悪い!気持ち悪い!気持ち悪い!嫌だ!嫌だ!嫌だ!』

「十代目・・・。」

「嫌だ!触るな!!嫌だーーーーー!」

熱っぽく自分を呼び触ってくる獄寺にツナは拒絶した。


骸は領土を巡回して終えたことを報告をしに執務室に向かっているとツナの悲鳴のような声が聞こえ、飛び込むように入るとそこには必死に抵抗しスーツのジャケットとブラウスが破けているツナと両手を戒めて押し倒している獄寺がいた。


骸は怒りで目の前が真っ赤になった。

「綱吉さんから早く退きなさい!!」

骸は容赦なく獄寺を蹴り飛ばし獄寺は壁に激突した。
衝撃に呻く獄寺を放置し骸は羽織っていたジャケットをツナに掛けていると、なかなか来ないツナと獄寺を気にして執務室に向かっていたクロームは何の音だと執務室に入ると目を見開き声にならない声を出した。

「ーーっ!?」

「クローム!綱吉さんを部屋に連れていって下さい!」

クロームはツナに近付くとツナの胸元が露になっていて慌てて部屋に連れていった。


骸は獄寺に向き直り胸ぐらを掴み獄寺の頬を殴り付けた。

「ガハッ」

「獄寺隼人。君をボスに無体を働いた反逆者として幽閉します!」

骸は幻術の蔦を獄寺に巻き付けて引き摺って行き蔦を巻き付けたまま手加減なしで地下牢獄に放り込んだ。

「てめえに俺を幽閉する権限なんかあんのかよ!」

骸は転がっている獄寺の前に立ち、低い声でありますよと嘲笑った。

「僕はボスの綱吉さんの夫ですからそれなりの権限はありますよ。それに綱吉さんにあの様な真似をされて怒らない訳無いでしょう?」

「ーーーっ!」

悔しそうに睨み付ける獄寺に骸は鼻で笑い、立て膝をついた。

「綱吉さんは僕の可愛い妻です。いい加減に諦めなさい。」

「ぐっ!」

骸は牢屋から出て扉に鍵を閉めると獄寺を見下ろす。

「地下牢に入っている守護者達の最終的な決定は綱吉さんが決めますが、君は間違い無く処刑されるでしょう。」

目を見開く獄寺を面白そう見て骸は嫌味のように「弟分に妹分と守護者と次々と裏切られて綱吉さんも辛いでしょうね。」と言い残し去っていった。


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