自由を望む大空


骨髄検査をするふりを終えた夜、落胆した家光からツナの執務室に連絡が入った。

「そうか、ツナも型が違ったか。」

電話を切る家光にツナは相当落ち込んでるなぁと嘲笑した。


『後はドナーが見つかっても知らせないように情報操作を諜報部の千種に頼んだから沢田奈々への復讐はほぼ達成だね。』




後は母モドキの運次第だと笑った後、明日のホルスファミリーの夜会をどうやって利用するか考える。潜入調査してる犬とフランの報告の内容によってはリボーンへの復讐には使えそうなファミリーだよねと思うと仕事が早くなるのに苦笑いをするツナ。
どうやってリボーンをここから追い出し、どんなタイミングで復讐しようかと思案していると犬とフランが帰ってきた。


「犬、フランお疲れ様。ホルスファミリーはどうだった?」

クロームが出した紅茶と菓子を貪りながら話す犬とフラン。

「あのファミリーは水面下でボンゴレを裏切る動きがありますー。」

「うさぎちゃんに取り入って乗っ取ろうとしるびょん。」

「へぇ。俺って舐められてるんだね。」

「あのボスは顔に相当な自信があるからツナさんを落とすのは容易いと笑ってましたー。正直、師匠の方が顔は上ですねー。」

師匠の性格は鬼畜ですけどねーと洩らすフランのリンゴの被り物に三又槍が刺さる。

「クフフ。ならもっと厳しい修行にしても良いと言うことですね?」

突然現れた骸に刺されたフランは聞かれたと思って焦り出しこれ以上言ったら本当に鬼畜な修行になると口を閉じた。

任務から帰ってきた骸は三又槍を引っこ抜き、ツナに書類を渡す。

「犬と馬鹿弟子の話だと裏切るようですね。綱吉さんはそのファミリーにアルコバレーノを行かせるようにするのですね。」

「うん。アイツがいるとやりにくいからね。」

「ではやはり、ここはホルスファミリーのボスの息子の家庭教師に仕向けるのが一番かと。」

「俺もそう思ったけど骸も言うならそうしよう。」



明日は忙しくなりそうだとツナと骸は寝室に足を向けた。


翌日ーーー

ホルスファミリーの夜会は盛大だった。

ツナは隣に骸、後ろにクロームと千種と犬、MMとフランを連れボンゴレのドンナとして振る舞っていた。

「これはドンナ・ボンゴレ。」

「お招きありがとう、ドン・ホルス。ランド殿も久しぶりですね。大きくなられてこの分だと御父様の手伝いが出来るようになるのもすぐですね。」

お辞儀をするドン・ホルスの幼い息子のランドににこやかに笑うツナ。

「そろそろランドにも家庭教師を付けようかと考えていましてな。」

どうやって切り出すかタイミングを見ていたツナは手間が省けたと切り出した。

「でしたら、リボーンを家庭教師にしませんか?」

「あのリボーン殿をですか!?確か今は貴女の相談役では?」

「ええ。でもいつまでもボンゴレがアルコバレーノだった彼を縛るのも良くないと思いまして。」

ドン・ホルスとランド殿が宜しければと言うツナに驚くドン・ホルスとランド。

「では是非ともお願いしたい!」

元アルコバレーノで最高峰の家庭教師のリボーンを教師にしたら息子の箔付けになると喜ぶドン・ホルス。

「分かりました。近いうちにリボーンをホルスファミリーへ。」

「今日はドンナ・ボンゴレと話せて良かった!」

ツナは早く裏切ってねと、ドン・ホルスは最高のヒットマンをボンゴレから引き離せたと其々が嘲笑した。

「それではドンナ・ボンゴレ。」

ドン・ホルスは他のファミリーにも挨拶をしないとならないとツナ達のもとから去っていった。

うまく行きご満悦のツナはリボーンが知ったらさぞや慌てて抗議するだろうなと笑う。

その後ツナ達は他のファミリーに挨拶し、ボンゴレの情報を流す為に敵対しそうなファミリーを超直感で炙り出していった。


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