自由を望む大空
超直感でリボーンが偵察に来ると知ったツナは急遽ゲームでもして仲良く遊んでますアピールをした。
案の定リボーンは簡単に騙された。
「こうもアッサリ騙されると呆れますね。」
「うん。でもアイツは馬鹿なのか思うくらい騙されやすいからね。」
『ヒットマンの癖にアリスンに騙されるくらいなんだからなぁ。本当に馬鹿だよ。』
帰り道、リボーンに呆れる骸と馬鹿にするツナ。
「それでは明日迎えに行きますから寝坊はしないようにして下さいね?」
「うん。それじゃ明日ね。」
ツナが家に入るのを見届けた骸はいつかアルコバレーノ達と何があったのか話して貰えるのだろうかと思うと同時に何故そんなことを思うのかと深いため息をした。
玄関にはリボーンが険しい顔で立っていた。
「ツナ、骸達と交流するのは良いがたまには獄寺達と行動しろ。京子とハルもお前と遊びたいと言っているぞ。」
「でも最近は千種達と仲良くなれてるんだからもう少し待ってよ。」
ツナの言葉にリボーンは仕方ねぇなもう少しだけだぞとリビングに入っていった。
まあ、もう少し所か永遠的にアイツらと行動する日は無いと思うけどねとツナは冷たい笑みをして自室に向かった。
翌日ーーー
「十代目おはようございます!」
「おはようなのな。」
ツナは毎日毎日よく来るなぁと呆れる。でもそれももう出来なくなると思うと内心笑いが止まらない。
「あのね、今日からは一緒に行けないんだ。」
「何でですか!?」
「俺はツナと一緒に登校したいのな!」
ごめんねと謝るツナに納得いかないと騒ぐ獄寺と山本。その騒ぎに気付いたリボーンが玄関に行きツナに指摘した。
「ツナ!獄寺と山本はお前の守護者だぞ!」
大切な仲間をないがしろにするな!と怒鳴るリボーン。だがツナはリボーンを無視していた。
「ツナ聞いているのか・・・って骸?」
「朝から騒いでは近所迷惑ですよ?」
歩いてくる骸にツナは駆け寄る。それを見ていたリボーン、獄寺、山本は目を点にした。
「おはよう骸!」
「綱吉さん、おはようございます。」
ニコニコと笑うツナと骸にリボーン達は一体何なんだと呆然とする。そんな三人にツナは可愛らしい笑顔で言った。
「俺ね、骸と付き合ってるんだ。」
ツナの発言にリボーン達はまさかとか、嘘ですよね!?とか何勝手に付き合ってるんだ!とツナと骸に文句を言う。
「嘘ではありませんよ?それに誰が誰と付き合おうと個人の自由ではありませんか。」
「そうだよね。骸、早く行こう!」
手を繋ぎ学校に向かうツナと骸に獄寺は号泣しながら抜け殻に、山本は思考停止したまま固まり、リボーンは寄りによって骸とは!と慌てていた。
ツナと骸はケラケラ笑う。
「アイツらの顔見た?」
「実に滑稽で笑いが止まりません!」
そしてまたリボーン達のまぬけな顔を思い出してこのままでは笑い死ぬとゲラゲラ笑った。
並高が見えてくると骸は手をそっと離す。
「これ以上行っては雲雀恭弥に追い回されますから此処で。帰りにまた迎えに来ますから。」
「うん。また放課後にね。」
並高に入っていくツナとこれから黒曜高校に向かう骸。
その様子を応接室の窓から見ていた雲雀は目を丸くした。
ツナが廊下を歩いていると雲雀に呼び止められ、応接室に来なと連れていかれた。
「君はあのナッポーと付き合ってるのかい?」
「はい。」
雲雀はそれを聞いて胸が痛かった。失恋だ。だがツナを見捨てた自分が傍にいることは出来ない。出来ることは見守る事くらいだ。
「そう。でもナッポーは此処に来ないようにして。」
ツナは本当に仲が悪いなぁと思いつつ返事をして応接室を出て行った。