自由を望む大空
携帯ショップから出てきたのは何処にでもいそうな青年二人。
「ありがと。」
「これで前よりは連絡が取りやすくなりますね。」
青年はツナと骸。骸の術で姿を変えていた。
「そろそろさ、リボーンが煩くなりそうだよ。」
「綱吉さんが毎日僕やクローム達と一緒にいるからですか?」
「うん。最近は獄寺君だけじゃなくて山本や京子ちゃんにハルまで煩いよ。最近付き合いが悪いって。勘弁してほしいよ。」
うんざりするツナに骸はまだ少し早いかもしれないと前置きをして話し出した。
「まだボンゴレの方から綱吉さんの婚約の話は出てませんよね?だったらもう僕達は付き合ってるってことにしませんか?」
恋人同士ならいつも一緒に居ても文句は言われても問題はないと話す骸にツナはそれは良いかもと思う。本当は婚約の話が出てからにしようと考えていたがいつかは付き合うふりをするなら。
「そうだね!そうしよう!」
「でしたら一緒に登校しましょう。その方がアルコバレーノ達を信用させやすいですから。」
「でも学校は逆方向だよ?」
「大丈夫ですよ。僕はほとんど授業は受けてませんし。明日からは家まで迎えに行きますね。」
「うん。お願いね。(授業出てないって(汗)」
授業を受けてない骸に驚きつつツナは骸とヘルシーランドへ向かった。
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「最近つまんないのな。」
「極限に同意だ!」
「いくらボンゴレの為とはいえ骸達ばかりと!」
山本の自室で不満を言う獄寺と山本、了平にリボーンはさすがにまずいと思った。
確かに骸達との関係がうまくいけばボンゴレの不安のタネが減る。骸は一二を争う幻術師だし、その骸に教わっているクロームとフランの腕も中々だ。他のメンバーも才能がある。
しかしだからと言って獄寺や山本、ランボ、了平をほったらかしにして言いわけではない。
「極限に京子と三浦ハルも一緒に出掛けたいとぼやいていたぞ。」
「そういやこの前駅でツナとクロームを見たのな。荷物が多かったから買い物してたんだろうな。」
「なら極限に京子も誘ってくれてもいいのではないか!」
騒ぐ山本と了平に獄寺はもしかしてと口を開いた。
「まさか骸の奴、十代目を騙しているんじゃ!?」
一度はツナに契約をしようとした骸だ。もしかしたらまだ契約することを諦めてないじゃ?と疑う獄寺に山本と了平は契約されたらボンゴレはどうなると心配する。
「確かにクロームは兎も角骸は危険かも知れねーな。これからヘルシーランドを覗いてくるぞ。お前らはここで待機していてくれ。」
リボーンは山本の部屋を出た。
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「うわ!骸しゃんとうさぎちゃんに続いてバカ女がドロー出しやがったびょん!」
「犬、骸様と沢田が4ドロー、クロームが2ドローのカードを出したから10枚取らないと。」
こっそり2枚だけ取ろうとしていた犬に千種が指摘する。
ツナ達はカードゲームの○ノをやっていた。
「はい、俺上がり!」
ツナが上がると続いてクロームが上がる。
「それじゃ上がったから俺は一旦抜けるね。」
「私も。」
「ちょっとあんた達!勝ち逃げする気!?」
「勝ち逃げは無しですよー。」
勝ち逃げは許さないと言うMMとフランにツナとクロームが夕飯の準備をしたいと言った途端態度を180度変えた。
「それなら特別に許します~。」
「美味しいのを頼むわ!」
ツナとクロームが作る料理を気に入ったMMとフランは夕飯なら問題ないと笑って言った。
その後夕食を食べて今度はトランプで遊んだ。
一部始終を見ていたリボーンは特に問題はなさそうだとヘルシーランドを後にした。
因みにリボーンの報告を聞いて獄寺と山本はツナの料理を食べている骸達が羨ましいとぼやいていた。