自由を望む大空
紅茶専門店で新作のクッキーとジャムを試食してツナとクロームは美味しい!と舌鼓を打ちつつ紅茶を選んでいた。
「ボスこれ苺の紅茶だって!」
「美味しそうだね!こっちのパッションフルーツのフレーバーティーも美味しそう♪」
ツナとクロームはそれぞれ気になった紅茶を数点カゴに入れ、クッキーやジャムが並んでいるコーナーで試食したクッキーとジャムも入れる。
「そうだクローム。骸達にお土産に買おうよ。」
「うん。」
ツナとクロームはチョコレートクッキーやスコーンを入れて会計を済まし店を出る。
「次は何処に行こうか?」
「ボス、念のためランジェリーショップに行こう。嵐の人は疑い深そうだし、鉢合わせしても大丈夫なようにしよう。」
二人が行こうとしているランジェリーショップの袋は小さく下着のイラストが入っている。それを見せたら獄寺は納得すると思っての考えだ。
ツナとクロームはランジェリーショップに入ってこれ可愛い等言いながら数点購入してショップを出ていく。
「あれ?ツナちゃんとクロームちゃん?」
「本当です。」
二人を遠くから見つけた京子とハルは一緒に出かけていたらしい。
「ツナさんとクロームちゃんって一緒に出かけるほど仲良かったでしたっけ?」
首を傾げ不思議がるハルに京子も頷く。
「ちょっと意外だね。今度ツナちゃんとクロームちゃんを誘って一緒に出かけてみようかな。」
「それって素敵です!」
ツナは知らなかったとはいえ京子とハルに仲良くしている所を目撃させることに成功していた。
ツナとクロームはその後洋服やアクセサリーを買ったり食事をしたりしていて気が付いたら夕方だった。
「沢山買っちゃったね。」
「うん。私も沢山買った。」
二人の手には大量のショッピングバッグがあった。
「そろそろヘルシーランドに帰ろうか?」
「そうだね。骸様達にお土産を食べて貰いたいし。」
ツナとクロームは最後にカフェで飲物を購入し飲みながら駅に向かった。
野球部の練習試合で他校に行っていた山本はツナとクロームを見つけた。
『ツナとクロームなのな。』
駅のホームで楽しそうにしている二人を意外な組み合わせだなと見ているとチームメイトにどうした?と声をかけられる。
「いや、向こうにツナがいるからさー。」
「あ、本当だ。でもこうやって見てると沢田って可愛いよなー。」
「俺もそう思う!話かけたいけど獄寺が前より沢田にべったりだから怖くて話かけられねー。」
「確かに可愛い!簡単に話しかけられる山本はいいよなー。」
「ハハハッ。ツナが女の子でもダチだからな!」
知らず知らず大声で話し出している山本達に気が付いたツナは分からないように睨み付けた。
俺を散々バットや刀で酷いことしておいて可愛いってどの口で言ってんだよ!気持ち悪い!!!
ツナの様子を見てクロームは山本に内心呆れていた。
『ボスにちゃんと聞いてはいないけど酷いことしておきながら簡単に可愛いとか言うなんて。雨の人は結構無神経なのかしら。』
クロームは山本とチームメイトを軽蔑した目を向けていた。