儚き者達
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ポカーンとしていた勇斗と武司が我に帰ると騒ぎ出した。
「確か雲瀬恭矢ってあのドデカイ屋敷の息子だったのな?」
「俺達より三つ四つ歳上だったよな?つか軍関係の雲瀬が津奈さんと知り合いなんだ?」
「渚は何か知ってるのな?」
渚は津奈と恭矢の馴れ初めは知らないし、津奈の思い人だと言ったら益々騒がしくなるなるからと首を横に振った。
「そっか。」
「知らないならしかたねぇな。」
その後渚、勇斗、武司は微妙な空気で安倍川家に向かった。
弥生は渚と勇斗、武司を応接間に通した。
「これ、親父からで薬のお礼です。」
「あら。気を使わなくても良かったのに。豪さんにお礼を伝えてね。」
刺身を受け取った弥生は使用人に渡した。
「渚ちゃんその鞄は津奈のよね?」
「はい。津姫奈ちゃんは雲瀬さんに誘われてお出掛けしてます。」
「あの子ったら渚ちゃんに鞄を押し付けたの?」
僅かに眉を吊り上げる弥生に渚は違うと首を振った。
「鞄は私が持って帰るって言ったからです。」
「そうなの?渚ちゃんごめんなさいね。」
雲瀬の名を聞いて勇斗は弥生に津奈と恭矢は知り合いなのかと尋ねた。
「ええ。質の悪い人達に絡まれてる所を雲瀬恭矢さんが津奈を助けてくれてね。それからは薬を届けたりして会ってるのよ。」
弥生の言葉に渚は津奈と恭矢の馴れ初めが分かり、勇斗と武司は思い当たる。
「あー、そう言えば客が雲瀬恭矢が女の子を助けてたって言っていたのな。」
「話は聞いていたけどそれが津奈さんと雲瀬恭矢だとは知らなかったな。」
暫く世間話をして武司と勇斗は安倍川家を後にした。
「津奈さんに薬を届けさせるなんてとんでもない奴だぜ!」
「アハハ!勇斗は相変わらずなのなー。」
自分から取りに来いと憤慨する勇斗と宥める武司。
だが正直面白くない!後から出てきた奴に!と二人のに顔に出ていた。