儚き者達
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
恭矢は思案しても大した策も思い付かず津奈に出会った場所に向かうと早くも津奈を見付ける。
「あんパン一つ下さい。」
「毎度!」
あんパンが入った袋を手に歩く津奈だが、人にぶつかる、何も無い所で転びそうになる。
出会った時の芯の強い津奈なのか?あんなドジで陰陽師としてどうなの?と恭矢は考えてしまう。
津奈は人にぶつかりながら恭矢の居る方向に歩いている。それを利用して恭矢は津奈の前に出る。
とん!
「きゃっ!ごめんなさい!」
「やぁ、また会ったね。」
「あ、貴方は。」
津奈は見上げると恭矢だと知り顔を赤くした。
「何を買ったの?」
「あんパンです。」
「それって美味しいの?」
恭矢のあんパン美味しいの発言に津奈は驚く。
「食べたことないのですか?」
「うん。」
食べたことないと言う恭矢に津奈は少し考えてから恭矢に笑顔で言う。
「良かったら食べてみませんか?」
「ご馳走になろうかな。」
袋を見せて言う津奈に恭矢は頷き近くにある広場に向かった。
ベンチに座り津奈は袋からあんパンを出し恭矢に渡すが恭矢はあんパンを半分にし片方を津奈に渡す。
「?」
「君はあんパンが食べたくて買ったんでしょ?だから半分で良いよ。」
津奈は半分のあんパンを受け取り一口食べる。
「やっぱりあそこのパン屋のあんパンは美味しい。」
美味しそうに食べる津奈を見て恭矢も一口食べ、津奈は窺うように見る。
「うん。美味しい。」
恭矢の言葉に津奈は嬉しそうにする。
あんパンを食べ終わると恭矢は津奈に唐突に質問した。
「津奈は陰陽師なの?」