儚き者達
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「このアッサムがとても美味しいのよ。お菓子は加代の手作りで絶品よ♪」
リビングに通されたツナとクロームはアッサムの紅茶とチーズの入ったスコーンやドライフルーツが混ぜてあるパウンドケーキ、上質なバターを使ったクッキーを出された。
「美味しそうだねクローム。」
「うん。」
女の子でお菓子に目がないツナとクロームは目をキラキラさせていた。
「遠慮しないでね。恭弥も座りなさい。」
「何で貴女までいるのさ。」
仏頂面の雲雀に瑞希は目を吊り上げる。
「本当はね!この子達みたいな可愛らしい娘が欲しかったのよ!なのに産まれてきたのは可愛いのかの字もない貴方なんですもの!」
「それは僕のせいじゃないよ。」
息子の存在を否定するような発言をする瑞希とくだらないと切り捨てる恭弥。
そのやりとりを見てあたふたするツナとクローム。
賑やかだったお茶会が終わり席を外した瑞希は加代が居る台所へ向かった。
「津菜ちゃんは絶対に恭弥の嫁にしたいわ!素直で心の優しい子で義娘にしたい!」
ウキウキする瑞希に加代も頷く。
「津菜様なら恭弥様とお似合いです!それに津菜様を逃したら恭弥様は一生独身です!奥様に協力致します!」
「まぁ!心強いわ!津菜ちゃんは17才になるし恭弥は18才。私達で早いことあの二人を結婚させましょう!」
「分かりました!では使用人一同で結婚式の準備をします!」
「お願いするわ!」
ごうごうと闘志の炎を燃やす瑞希と加代による『津菜ちゃんを息子の嫁にするぞ作戦』が決行された。
「クローム髑髏。話の続きなんだけど。」
雲雀の言う話の続きは応接室でのことだ。
クロームは「ボスの有幻覚を使うのよね?」と雲雀に続きを待つ。
「明日、津菜の有幻覚を屋上から飛び下ろさせて。」
「はぁ!?何言ってモガッ」
ツナは何を言うんだこの人はと声を出すが雲雀はツナの口にパウンドケーキを突っ込み黙らせる。
「分かった。」
「その後は葬式を出せば津菜はボンゴレから解放される。その事は奈々さんも承知しているから。」
「雲の人、葬式まで幻覚を出し続けるのは難しいから骸様の力を借りるわ。」
「・・・仕方ないね。」
淡々と話をする雲雀とクロームに何とかパウンドケーキを食べたツナが絶叫した。
「何でこんな会話を普通にしてるのー!それに俺の知らないところで母さんまでモガガッ!」
雲雀に「作戦会議中なんだから静かにしなよ。」と今度はスコーンを口に突っ込まれた。