儚き者達
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奈々は一度言葉を切り、泣き出しそうなツナの顔を見る。
「それに雲雀君に全部聞いたわ。家光さんがマフィアの幹部で家庭教師としてリボーンちゃんを送り込んで嫌がるツッ君をマフィアのボスにしようとしているのでしょう?」
奈々はツナを抱き締める。
「何も出来なくてごめんね、ツッ君。」
「そんなことないよ!母さんは信じてくれた!」
「さぁ、今のうちに此処を出て雲雀君の家に。」
奈々は抱き締めていたツナを離し雲雀とクロームの方に顔を向ける。
「雲雀君ツッ君をお願いね。クロームちゃんツッ君を信じてくれてありがとう。」
雲雀は頷きクロームは笑顔で答えた。
「母さん、行ってきます。」
奈々は暫しの別れを告げ雲雀達と沢田家を出たツナの後ろ姿を見て一筋の涙を流した。
沢田家と奈々が見えなくなったところでクロームは幻術で三人の姿を隠した。沢田家を出て直ぐ隠さなかったのは暫くツナに会えない奈々に気を使った為だった。
初めて雲雀家に来たツナとクローム。
『雲雀さんの家でかっ!』
『雲の人の家大きい!』
名家だけあって雲雀家の屋敷は大きく一般庶民のツナとクロームは目を丸くした。
そんな二人の驚きに構わず雲雀は入りなよと声をかけた。
「「お邪魔します・・・。」」
緊張しながら入るツナとクロームの声を聞いて和服美人が出てきた。
「まぁ!何て可愛らしい子達なの!どちらがツナちゃん?」
「俺です。はじめまして。沢田津菜です。」
「はじめまして。クロームです。」
はしゃぐ女性に圧倒されながら二人は挨拶をすると雲雀が呆れたように女性に言った。
「母さん、貴女はいくつなのさ?」
「「母さん!?」」
ツナとクロームは驚きマジマジと女性を見る。
『雲雀さん/雲の人に似てる・・・。』
「はじめまして。恭弥の母、雲雀瑞希です。二人共さあ上がってちょうだい♪紅茶は好きかしら?美味しい茶葉が手に入ったのよ。加代、紅茶を淹れて。」
瑞希の後ろに居た使用人の女中頭の加代はかしこまりましたと台所に行く。
パワフルな瑞希にツナとクロームは唖然とし雲雀はため息しか出なかった。