儚き者達
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昼休みになり晶はツナとクロームにお昼を一緒に食べないかと誘う。
ツナとクロームは嬉しそうに頷く。
人があまり出入りしない裏庭。
「二人は普段此処で食べてるの?」
「うん。陽当たりも良いから。」
以前ツナは応接室で食べていたがランバードに嵌められて以来クロームと食べていた。(雲雀は渋々承知した。)
「そうなんだ。じゃあ食べよう。」
三人は弁当箱を開け食べ始めた。
「蒼真さんはどうしてボスと私を信じてくれたの?」
「沢田さんも髑髏さんもそんなことをするような人に見えないからよ。」
「ボスを信じてくれて嬉しい。」
笑顔で言うクロームに晶は貴女も信じてるんだけどと内心苦笑いだ。
「私のことは名前で良いよ。名字だと兄さんといる時同時に振り向いちゃうから。」
笑いながら話す晶。
「じゃあ俺のこともツナで良いよ!」
「私もクロームで。」
この日を境に三人は仲良くなっていった。
隣のクラスでは蒼真晶の兄の憐也が不機嫌を顕にしていた。
憐也は無駄に人と馴れ合うのを良しとしない性格だ。
転入生として挨拶した途端に自分の回りに集まる女子達にウンザリしていた。
憐也は美形の部類に入る。黒髪で目は鋭く、オニキスのような瞳は吸い込まれそうになる。
女子達は自分達のクラスにもイケメンが来たと盛り上がり憐也に自分を良く見せようとしてくる。
それだけでも鬱陶しく不愉快だが昼休みになると同時に隣のクラスの女子数名が憐也に話しかけてきた。
妹の晶が沢田津菜とクローム髑髏に騙されていると。
晶の目を覚まさせる為に憐也から何とか説得して欲しいと。
憐也は馬鹿馬鹿しいと一蹴した。
「晶が誰と友達となろうが晶の自由だろ。」
食い下がる女子達に温度の感じさせない声で言い、教室を出ていった。