儚き者達
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「そんなことしてないよ!」
「今日の朝はボスは私と登校したし、カーツェ君に会ったのは教室に着いてからよ。」
「沢田さんと髑髏さんは違うって言ってるけど?」
晶の言葉に一瞬ポカンとしたクラスメート達は直ぐに我に帰って説明する。
「蒼真さんは今日転入してきたから知らないだろうけどこの二人に近付かない方が良いぜ!」
「ダメツナは雲雀さんと付き合ってるのにカーツェ君に告白してふられたからって殴るような最低な人間なのよ!」
「クロームもランバードにカッターで切りつけたんだ!」
「蒼真さんも一緒にカーツェ君のためにこの女達に制裁しよ!」
「私は信じられないな。沢田さんと髑髏さんが暴力を振るってるの見てないし。皆が言うような人だったら沢田さんはまだ教科書が揃ってない私に見せてくれないと思うわ。」
晶は切れ長の目を細める。クラスメートはその目に背筋がゾクリとした。
「制裁と称した嫌がらせなんてする気はないわ。そもそもカーツェ君のことなんか全然知らないしね。」
知らない人のためにツナ達に嫌がらせするつもりはないと言い切った晶にクラスメート達は嫌がらせじゃなく制裁だと騒ぎだす。
そのやり取りを見ていたランバードはクラスメート達の側に行き「転入してきたばかりの人に無理強いはしない方が良いよ。」と笑顔で言い晶に自己紹介をした。
「はじめまして。俺はランバード・カーツェ。よろしく。」
「はじめまして。よろしく。」
素っ気なく返す晶に内心腹を立てるランバードだが数日もすれば自分の顔を気に入り味方になるだろうと気持ちを落ち着かせた。
「休み時間はもう終わるから席に着いたら?」
晶に言われ何とも言えない雰囲気のクラスメート達は席に着く。
ツナとクロームは一部始終を見て驚きを隠せない。ツナ達は転入生もランバードの味方になるだろうと思っていたからだ。
「蒼真さん・・・信じてくれるの?」
おずおずと聞いてきたツナに晶は笑顔で頷く。
「貴女と髑髏さんはそんなことするような人には見えないから。」
ツナは転入してきたばかりの晶が信じてくれたことが嬉しかった。