儚き者達
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「ツナの優しさに漬け込もうしてるんだろうけど逆効果だってことに気付いたらどうだ!」
「こんなのが前世とはいえ祖父だなんて!恥でしかないわ!おまけに赤ちゃんの方は私達の両親を殺してるしね!」
お前達が馬鹿な真似をしなければ前世のツナも雲雀もクロームもあんな最後を迎えなかったと憎しみが籠った目で睨み付ける。
「それがなんだ!前世は前世で今は今だぞ!」
「そうだ!前世より今が大事なんだ!そうだろうツナ!」
「前世のことなんて水に流してやり直す!明日からまたねっちょり修行だぞ!」
「ドンナ・ボンゴレとして自覚を持ってくれ!」
何とかしてツナにボンゴレを継がせようとするリボーンと家光に憐也と晶が何て奴らだと怒鳴ろうとした時、ツナが怒鳴った。
「リボーンも父さんも信じられない!前世も今も俺は二人に酷い目に合わされたんだよ!殺されるわ見捨てられるわ。前世は関係ないとか言うけど少なくても俺は前世の記憶が生々しくて昨日のように思えるんだ!それに赦さないって言われても晶と憐也に謝ることは出来るでしょ!そんなことすら出来ない人間がいる組織なんかいっそのこと潰れてしまえば良い!!!」
ツナは今までに無いくらいにリボーンと家光、項垂れている獄寺達を睨み付ける。
「俺はもう皆を信じられないんだ。いつも俺の話を無視して問題ばかり起こしてた人達の犠牲にはなりたくない。」
そしてツナは少し時間を置いて吐き出すように言い放った。
「何より俺が大切に思ってる人達が酷い目に合うのが何より嫌なんだ!だからさよなら!!」
ツナは言いたいことを言うと雲雀に抱き付いた。雲雀はツナが泣いていることに気づいた。
『切り捨てたけど辛いんだね。包み込む大空の性質とツナが持つ優しさは魅力的だけど同時にそれが弱点になるから。これからはもっと僕が守らないと。結局前世の子供達に助けられたし。』
雲雀はツナにしか聞こえないくらいの声で頭を撫でながら囁いた。
「今は泣いて良いけど明日は前を向いて僕と歩いて行こう。後、結局今回は子供達に助けられて僕は何も出来なかった。ゴメンね。」
ツナは雲雀の顔を見て首をゆっくり横に振った。
「そんなことないです!雲雀さんは俺の意思を尊重してくれたし心を守ってくれた!」
そう言ってツナは雲雀の胸に顔を寄せる。
「赤ん坊と父親モドキ。ボンゴレリングを継承に使わない道もあるんだ。ボンゴレはザンザスとか言う猿山の大将が継げば良い。」
雲雀がツナを抱きしめながら言うとクロームと骸も賛同した。
「その方がお互いのためになると思う。ボスが要らないなら私にとってボンゴレは要らないもの。」
「そうですね。僕はもう復讐者の牢獄を出所して自由の身ですからボンゴレに縛られる理由もありません。」
だからボンゴレは自分達で何とかしろと言う雲雀とクローム、骸にリボーンと家光は「お前らも守護者としボンゴレに来てもらう!」と逆らうなら強硬手段をとると武器を取り出そうとすると家光の携帯が鳴り出した。
「オレガノか、どうした?」
オレガノからの連絡を聞いていくうちに家光の顔色が悪くなっていく。
「なんだと!?敵対ファミリーが攻めてきた!?同盟ファミリーはランバードの稚拙な嘘に騙されカーツェファミリーの悪事に気付かないボンゴレに手は貸さないと同盟破棄してきているだと!!」
ボンゴレ命の家光とリボーンは携帯を切ると一旦ボンゴレに引き返すことにした。
「今日の所は引き上げるがまた後日来るからな!」
「それまでに覚悟を決めておけ!」
最後まで身勝手な発言をする二人は体育館を出ようとするのを見て雲雀は携帯で草壁に合図を出した。