儚き者達
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辺りが一気に明るくなった。
勇斗達は驚き乱闘を止め、明るくなった原因を探した。
「「「「「なっ!!!」」」」」
「何が起こっているのな!」
「なんだよ!こんな呪文に術なんて知らねえ!」
憐也と晶は手を繋ぎ呪文を唱えていて、二人の回りは一層明るく白のような色で光っていた。
「おい!お前ら止めるんだ!!」
利庵と闌丸は嫌な予感しかしなかった。何故なら憐也と晶の回りの光が白から黒い物に変わっていた。そしてその黒い物がふわりふわりと飛び回り出した。
「お母様とお父様、弥生お祖母様に渚さんの仇を討つ!!」
「覚悟しろ!お前らは絶対に許さない!!」
黒い物は靄のように変化し一斉に勇斗と武司、良平、闌丸、利庵、美樹に襲い掛かる。
「うわっ!止めてくれ!俺は騙されたんだ!」
「俺もなのな!」
「超絶に俺もだ!」
憐也と晶は呆れた。自分達より年を重ねているのに自分達のしたことを理解していない。
「騙されたで許されるわけない!!」
「そいつらの話に乗って俺達の大切な人達を殺す手助けしたのはお前らだろ!!」
「「「!!」」」
自分達より年若な憐也と晶に言われて気付いた勇斗と武司、良平は項垂れる。
「お前らの待遇は良くしてやるからその術を止めるんだ!!」
「そうだぞ!学校にも行かせてやるし飯も食わせる!」
「ちゃんと日々の世話もして上げるわ!だから!」
利庵と闌丸は何としても安倍川の血筋と秘術を手に入れたい為に条件を出す。
「信じられないな!何だよその上からの物言いは!騙す気だろ!!」
「いくら私達が子供だからってそんな嘘くらい見破れるわ!」
闌丸達の言葉を信じるに値しないと切り捨てる。
「お母様達を下らないことで殺した罪は重いわ!」
「この術にかかって死んで償え!」
黒い靄は罪人達に向かって包み込んだ。
「「「「「ギャァァァァァァァァァァーー!!」」」」」
もがき苦しむ勇斗達を蔑視する憐也と晶。自分達の大切な人達を奪ったのだから苦しんで死ぬのは当たり前だと冷たい目で見た。
こと切れて首や手足はあらぬ方向へ曲がり内臓が飛び出て醜い表情を晒す罪人達。
「この程度の苦しみでなんかじゃ許せない!!」
「もっとも赦すなんてしないけどな!!」
憐也と晶は汚物を見るような目で吐き捨てた。
力を使い体が弱い晶は座り込んでいたが憐也の言葉でなんとか立ち上がる。
「晶、もう少しだから頑張ろう!」
「うん。頑張る。」
二人は最後の力を振り絞って転生の術、津奈や弥生が一度しか使えないと説明した秘術を発動させた。