儚き者達
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「ク、クククッ、ハハハハハッ!」
「クククッ!」
笑い声を上げる闌丸と利庵に勇斗と武司は呆然として見ている。
自分達が知っている闌丸はこんな笑い方はしないし、利庵もしたことがなかった。
「今まで御苦労だったぞ。愚かなお前達のおかげでガキ共が手に入った。この女は殺してしまったが。」
「アーハハハハハ!この女とガキを手に入れて勝栄家を繁栄させるのが目的!阿倍川の秘術を手中に納めるためにお前らは俺達に騙されてたんだよ!」
「「なっ!」」
信じられないと闌丸と利庵を見る勇斗と武司は誰か嘘だと言って欲しい!と思うが死んでいる津奈と恭矢、渚。津奈の側を離れない子供達。倒れている良平。
嘘ではないと語っていた。
「本当に俺達を騙していたのかよ!」
「騙しやがって!」
「騙される方が馬鹿なんだ!しかもこんなブスに熱を上げて今まで笑いを堪えるのが大変だった!」
「「許さねぇ!」」
勇斗と武司は津奈と恭矢、渚に謝ることもせず、闌丸と利庵の話に自分の意思で乗ったにも関わらず闌丸と利庵に怒りをぶつけた。
「許さなくて結構だぞ!お前らは今ここで死ぬんだからな。ここでの殺人事件の犯人として。そして金品の取り分で揉めて殺しあったってことにしておくためにな!」
「良かったな、惚れた女と同じ場所で死ねるんだからな。」
闌丸と利庵は銃を勇斗と武司に向ける。
「「ッ・・・・!」」
引き金を引こうとした瞬間、闌丸が殴り飛ばされた。
「グアッ!」
無様に転がる闌丸は殴り飛ばした人物を見て舌打ちした。
「気が付いちまったのかよ!」
「貴様ら超絶に許さんぞ!!」
「「佐々川!」」
「闌丸と利庵がここにいる者達を撃ち殺したようなのだ!」
「そうか。絶対に許さねぇ!」
「津奈の敵討ちなのな!」
睨み合う両者を横目に憐也と晶は頷き覚悟を決めた。
「晶、覚えてるか?弥生お祖母様やお母様が教えてくれた一回しか使えない秘術。」
「うん。覚えてるよ。失敗したら凄い痛みを味わって死んでしまうからお母様は絶対に使っちゃ駄目だって言っていたけど。」
「けどこのままだと俺達はあいつらに奴隷以下の扱いを受けるはずだ。」
「「あいつらを殺してしまおう!!」」
「「そしてお母様達が生まれ変わる時代に転生しよう!!」」
「上手く行くかは分からないけど上手く行けば・・・。」
「私達はまたお母様とお父様の子供になれるかも。」
乱闘になっている勇斗と武司に良平、闌丸と利庵。駆け付けた美樹が乱闘に混じっていた。
「晶、覚悟出来たか?」
「うん。後は。」
「「呪文を詠唱するだけ!!」」
憐也と晶は命を懸けて詠唱し始めた。