儚き者達
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恭矢が良平を気絶させた頃、津奈達は別館に着いた。
「恭矢さん!!」
「「お父様!」」
「津奈!それに憐也と晶も。なぜ此処に!?」
「この騒ぎはお父様と勝栄家が起こしたんです!」
「お義父さんが!?」
「勝栄家は私達安倍川の人間にしか使えない秘術が欲しいらしくて!それにお父様と勇斗君と武司君が騙されたみたいで協力してるんです!それに・・・お母様は殺されて!!」
「何だって!?」
驚き目を見開く恭矢。勝栄家のことは以前津奈や弥生に聞いていたがまさか奇襲をかけてくるとは思わなかった。
闌丸は勇斗達が捕獲失敗したのを悟り舌打ちしたい気分だ。
『こうなったら仕方ない!雲瀬恭矢と安倍川渚を殺して津奈とガキ共は足を撃ち抜くしかない!』
闌丸はまずは手強い恭矢を動揺させるために津奈に拳銃の標準を定める。
渚の耳に遠くからガサと小さな音を拾いその方向を見ると一瞬だが光る物が見えた。
渚はゾクッとする感覚がし咄嗟に津奈を突き飛ばす。
「津奈ちゃん!!」
ズガァンーーー
津奈は慌てて起き上がり渚を抱き起こすが背中から心臓を撃ち抜かれこと切れていた。
「渚ちゃん!渚ちゃん!」
「「渚さん!」」
泣きながら渚の名を呼ぶ津奈達を恭矢は無理矢理立たせる。津奈達の気持ちは痛いほど分かるがここに留まっていたら危険だ。
「渚の死を無駄にするな!僕は犯人を噛み殺すからその間に家に逃げて父上達に協力を頼んで!」
闌丸は渚に邪魔され腹を立てるが動揺は誘えたと今度は恭矢に標準を合わせ引き金を引いた。
ズガァンーーー
ガキィンッーーー
間一髪トンファーで銃弾を跳ね返す恭矢に闌丸は驚愕していると利庵が闌丸の側にやって来た。
「アイツは何者だ?」
武器で銃弾を跳ね返すなんてとんでもない奴がいたものだと目を丸くしていた。
「闌丸、こうなったら俺とお前で雲瀬恭矢を撃ち殺すしかない。」
利庵は懐から2丁の拳銃を取りだし恭矢に狙いを定めたその時、風で雲が動き月が顔を出す。月明かりに照らされた利庵と闌丸。
恭矢は三丁の銃口が自分に向いているのが見えもう間に合わないと津奈達を背に守るようにして両手を広げた。
「早く行くんだ!津奈、その子達を頼んだよ!!」
『僕も愛する妻と子供達を守るくらいの甲斐性はあるよ。』
恭矢は最後の意識はここで永遠に途切れた。