儚き者達
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「皆・・・。」
津奈はまさか自分の為に戻ってくるとは思っていなかった。危険な状況なのに戻ってきた使用人達に涙ぐむ。
「「お母様ーー!」」
「津奈ちゃん!」
「憐也、晶、渚ちゃん!」
使用人達が勇斗達を押さえ込んでる隙に三人は津奈に駆け寄る。
「津奈ちゃん、やっぱり私達も恭矢さんのところに行くわ!その方がこの子達も安心する。」
「一緒に行こうよ。」
「晶も行く!」
津奈は頷き九十九神に付いていくと説明し九十九神が示した別館へ四人は走り出す。
「皆様どうかご無事で!」
背中越しに聞こえる使用人達の声に振り返り頷く津奈達。
「必ず会おうね!!」
しかしお互いが会うことはなかった。
ーーーー
「グアッ!」
呻き声を上げて吹っ飛ばされた良平。
「君さ随分弱くなったよね。ちゃんと鍛練してるの?」
噛み殺すのも面倒なんだけど?と馬鹿にする恭矢を睨み付けながら立ち上がる良平。
「まだまだこれからだ!」
「フラフラじゃない。別にいいけど。そろそろケリを着けたいしね。」
恭矢はトンファーを握り直し良平はフラフラしながらも応戦出来るように戦闘体制に入る。
別館で物陰に隠れている闌丸は恭矢と良平の様子を窺いつつも呆れていた。
『アイツラどれだけ体力があるんだよ?しかし先に撃つなら雲瀬恭矢だな。』
二人の力の差は歴然。ならばボロボロの良平は後回しにすれば良いと考えた。
『出来れば佐々川良平が気絶するなり死ぬなりした方が楽なんだかな。』
いくら安倍川の屋敷が町外れにあるとはいえ、何発も撃ったらさすがに不味いと思いながら闌丸は懐から拳銃を取り出した。