FOG&MIST

解き放たれた大空の姫





並中で無実が晴らされたが並中の生徒達を見るのは辛い為、ツナは黒曜中に転校した。勿論クロームもだ。

ランボはボヴィーノファミリーに、イーピンは風の元へ、フゥ太はジッリョネロファミリーに身を寄せることになった。



放課後、骸はツナと黒曜中の屋上にいた。

骸は焦っていた。ツナの可愛いらしさに男子生徒達に密かに人気が出てきていた。
他の男にツナを取られるのは業腹だ。

『思い切って綱吉君に告白しましょう!』


「綱吉君。」

「骸?」

真剣な目で見てくる骸に不思議に思うツナ。


「僕は綱吉君が好きです。」

「えっ?!本当・・・?・・・嬉しいよ!」

『もしかして、もしかしなくても僕は綱吉君と両思いですか!!』

骸の胸に期待が溢れんばかりに膨らむ。
ツナは笑顔で続けた。

「骸、これからも友達としてよろしくね!」

『伝わってない!?』

骸はガクリと項垂れる。
その様子の骸を見てツナは慌てる。

「骸?俺何か変なこと言った?」

骸は理解した。予想以上に鈍いと。ツナを落とすのはかなりの長期戦になることを。

骸は首を振り、何でもありませんと答える。


「さあ、帰りましょう。」

「うん!今日はクロームと一緒に夕食作るんだ♪」

「それは楽しみです。」

骸は楽しそうに話すツナを優しく見つめる。

『色々ありましたが綱吉君は笑顔一番似合いますね。』


屋上を出ていく二人は自然に手を繋いでいた。


「・・・骸様、めんどいけどドンマイ。」

「うさぎちゃん、鈍過ぎびょん!」

「アイツの超直感はどうなってんのよ!?」

「回りが見えてなくてミー達に気づかない師匠ダサいですー。」

幻術で隠れ見ていた黒曜メンバー。

『自然に手を繋いでる。ボスと骸様が恋人同士になるのもそう遠くない。』

クロームは手を繋いでヘルシーランドへ帰るツナと骸を微笑ましく見て思っていた。


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