FOG&MIST
「醜い雌豚が好みの貴方達の趣味の悪さには感心しますね。」
自分がツナにしてきた仕打ちを客観的に見ることで漸く理解をしたリボーン達を鼻で笑う骸。
映像を流したり写真をばら蒔いた雲雀は理解するのが遅かったねと笑う。
ユニは大空のアルコバレーノだった者としてリボーン達の側まで行きボンゴレリングを回収する。
「ボンゴレの皆さん、ボンゴレリングを回収させて頂きます。」
ユニは厳しく言い、茫然自失の獄寺、山本、了平のボンゴレリングを回収した。
「僕も返しましょう。」
骸はユニに霧のボンゴレリングを渡す。ユニは頭を下げ、雲雀に向き直った。
「これ、もう要らない。」
雲雀らしい態度ににユニは苦笑いしながらも頭を下げた。
ボンゴレリングを回収し終えたユニは骸に「後日、大空のリングを引き取りに伺います。」と告げ、最期に「お元気で。」と挨拶をしγと太猿を従え体育館を出て行った。
骸とクロームはリボーン達に目を向ける。
「アルコバレーノ、自分の教え子を何故信じられなかったのですか?育てた貴方なら分かるはず。獄寺隼人、山本武。君達は綱吉君に命を助けて貰ったはず。笹川了平。綱吉君は人を苛めるような人物だと思っていたのですか?」
リボーンと獄寺、山本、了平は何も言えず、立ち竦む。
「君達が反省したところで綱吉君に会うことは二度とありません!一生後悔して生きることですね!」
クロームは京子に問いかけた。
「貴方は何故ボスを信じなかったの?未来に飛ばされた時、真っ先に助けて貰ったはず。いつも無償の優しさを貰ってたのに?」
京子は下を向く。
「もう良い。最初から信じてればこんなことにはならなかったものね。」
骸とクロームが言い終わると同時に警察官が入って来て獄寺、山本、了平、京子に手錠をかけ連行した。
連行されながら獄寺達は泣き出した。
「十代目!本当にすみませんでしたー!」
「ツナ!本当にごめんな!」
「極限に俺が悪かったー!!」
「ツナ君!本当にごめんなさい!」
そして奈々も虐待したことで手錠をかけられた。
「ツッ君・・・ごめんなさい。」
連行されなかったリボーン、ビアンキ、家光、九代目の前にバミューダとイェーガーが立つ。
「今、ボンゴレが潰えたらマフィア界が混乱し荒れる。だから連行はしないよ。精々あがくんだね。」
そう言い残しバミューダとイェーガーは消えた。
「すまなかった、ツナ!」
「ツナ、本当にすまない!」
「綱吉君に誠意をもって謝罪をしたかった。」
「ごめんなさい、ツナ。」
並盛の風紀は正されたとリボーン達を尻目に雲雀は体育館を去る。
リボーン達がツナにしたことで残ったのは身を裂かれるような痛みと死ぬまで続く後悔だった。