FOG&MIST
「セーラ・バードンさんより醜い感情が顔に出ているよね。そんな皆の隣に居たいとは思わない。また何かあったら裏切られるからね。」
リボーン達は見捨てないでくれとすがる目で訴える。
「俺に一切関わらないで!もう傷付けられるのも俺のことを大切に思ってくれる人達が傷付くのはもう沢山だ!」
ツナは一呼吸ついて言った。
「以前の優しいかった皆が大好きでした。さようなら。」
「小動物にしては上出来だね。急かすようで悪いけど今から雲井家に挨拶に行って。何処で暮らすかは君の自由だけど一回は顔合わせをして。」
雲雀の言葉にツナは頷く。
「はい。本当にありがとうございます。」
「草壁!車を待たせているから小動物と一緒に行って。僕も後から行く。」
ツナは草壁と体育館を出て行く。
「ツナッ!」
ツナの後を追おうとしたリボーン達の前に骸とクロームが立ちはだかる。
「邪魔をするんじゃねぇ!」
「ツッ君を取り返さなきゃ!」
「退きやがれ!ヒバリ・・・何だ?」
獄寺の耳に入ってきた声に驚き振り返る。
『てめぇは殴る蹴るじゃ分からねぇみたいだか
『ゥアアアアアアアアーーッ』
スクリーンに映る光景。ツナが追い出された日の翌日。
獄寺と山本、了平は自分達がしている行為に驚く。あまりの惨たらしさに目を反らす。
奈々はそれを見て「ツッ君に何て酷いことをするの!?」と獄寺達を平手打ちをした瞬間、パラパラと写真が降ってくる。
それを拾い見る奈々真っ青な顔になった。
外でツナを平手打ちをしていたり、子供達に怒鳴り散らしている奈々が写されていた。
今度は音声が流れる。
『確かに苛めを繰り返す愚息がなるより傍系だがセーラちゃんがボンゴレを継いだ方が良いだろう。』
「セーラが継ぐと同時にダメツナを部下にして償わせるんだ!」
この音声を聞いてリボーンは帽子の鍔を下げ、家光はうつ向き拳を握る。
またスクリーンに新たな映像が流れる。
嘲笑いながらツナの私物を壊したり、ツナの机に落書きをする京子。
「これ、私・・・?」
醜悪な自分の顔とやっていることの酷さを見て愕然とする京子。
トドメとばかりにツナやクロームを陥れた時のセーラの醜い顔を次々と流す。