FOG&MIST


ユニはキッと家光と奈々を睨み付けた。

「今回のことで私が一番怒りを感じるのは貴方達です!親でありながら綱吉さんを信じず家から追い出しましたよね?沢田奈々さん!」

「・・・っ。」

「沢田家光さん。いくらリボーンおじ様の報告書を見たからと言ってそれを鵜呑みするとは、門外顧問としてもそしてそれ以上に父親としても失格です!」

「!?」


ユニは優しいアリアに大切に育てられた。ユニが困った時は助けて信じたアリア。だからこそ家光と奈々のした仕打ちをを許せなかった。

家光は首部を垂れ、奈々はヨロヨロと座り込んだ。


ツナは壇上から降りて行く。骸とクローム、雲雀が後に続く。

ツナはリボーン達を見回す。リボーン達は固唾を飲む。

「もう俺達は以前のような関係には戻れない。俺は皆の汚い一面をみてしまったから。」

「十・・・代目?」

「ツナ?」

「一人の人間に対して暴行を加えて愉しむ汚い心。」

「でもそれは極限にセーラに騙されたからだ!」

「そうだよツナ君!」

「自分より弱い子供達に酷いことをしても何とも思わない卑劣な心。」

「ツッ・・・君・・・。」

「ツナ・・・。」



ツナは冷めた目で言った。

「騙されたとか関係ないよ。発端はセーラ・バードンさんだけど、自分の意志で暴力を振るったりしたのは皆だよ?」

黙りこむリボーン達。

「今まで俺なりに皆を大切にしてきたけど、それは俺だけで皆は違ったみたいだ。だって聞いてれば『十代目に戻れ』『家に帰ってこい』て裏を返せば皆にとって俺は便利なアイテムだってことだよね。」

「そんなことはねぇ!」

「そんなことは思っていません!」

「そうなのな!」

ツナは違うと悲痛な声で叫ぶリボーン達に言った。

「ねえ、互いに互いの顔を見てみたら?」



リボーン達はお互いの顔を見た。



《誰ダ?知ッテイルケド、コンナ醜イ顔ハ見タコトナイ》



愕然とするリボーン達にツナは告げる。最後の終わりの言葉を。


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