FOG&MIST
ガゴォッ ーーー
雲雀が教壇をトンファーで粉砕した。機材一式を間一髪で守った草壁は流石雲雀の右腕と言ったところか?
「ナッポーも風紀違反女も他の馬鹿も黙りなよ!まだ僕の用事は済んでないよ!」
そう言って黙らせた雲雀は全校生徒に言い放った。
「君達は無実の沢田綱吉とクローム髑髏にしてきたことは犯罪だよ!」
『犯罪』この言葉に生徒達は青ざめていく。
「暴力を振るったなら暴行罪、暴言などを言ったなら名誉毀損罪、私物を壊したなら器物破損罪。」
全校生徒、得に2-Aはガタガタ体を震わせ、中には座り込む者もいた。
「草壁!」
雲雀の言葉に草壁は頷き、風紀委員達に合図する。
風紀委員達が体育館の扉を開くと一斉に警察官が入り込み2-Aの生徒を中心に次々と捕まえていく。
逃げまどう生徒に雲雀は冷めた声で呆れながら言う。
「全く。君達の愚かさには呆れるよ。セーラ・バードンに騙されたと分かった途端に暴力に走るとはね。普通、無実の沢田綱吉とクローム髑髏に謝罪するものでしょ?」
生徒達は雲雀に言われてツナとクロームに謝罪してないことに気付き慌てて謝罪する。
「ごめんなさい!お願い、助けて!」
「すまなかった!二人から雲雀さんに取り成してくれよ!俺捕まりたくないんだ!」
身勝手な言い分に雲雀と骸とクロームは顰めっ面だ。
ツナは謝罪はついでと云わんばかりの自分可愛さのクラスメートが怖くなり顔を背け、無意識に骸の学ランの裾をギュッと掴む。
そんな態度のツナとクロームに2-Aの生徒は怒鳴り出す。
「俺達が謝ってるのになんで許してくれないだよ!」
「そうよ!ちょっと心狭くない!?」
そう罵り始めた生徒の中には黒川もいて。
クロームは檀上から飛び降り、黒川の顔を平手打ちをした。
茫然とする黒川にクロームは睨みながら吐き捨てる。
「ボスにしたことは謝るだけでなんとかなるようなものじゃないのよ!毎日ボスの言葉を無視して暴力振るって、罵って、私物壊したり捨てたり。ボスは下手したら貴方達の暴力で死んでいたかも知れないのよ!そんな人達が謝罪を簡単に済ましてボスに赦してもらおうなんて烏滸がましいわ!」
そう言われて黒川や他の生徒は黙りこむ。
クロームのツナは死んでいたかも知れないということを聞かされ黒川は足下から崩れていく。
「ここの座り込んでる草食動物も連行して。」
警察官は並盛の支配者に従って黒川達を引き摺って行く。
粗方終わって連行されなかった生徒は見てみぬフリをしていただけだったため助かっていた。
「運が良かったね?後日その事に対して反省文を書いてもらうから。教師達は1年給料3割カットとボーナスカット。もう今日は帰っていいよ。ああでもセーラ・バードンと駄犬と野球馬鹿、笹川兄妹は残ってね。」