FOG&MIST
「クロームちゃ~ん、来てくれたんだ~。」
ニヤニヤして声をかけるセーラ。
「私そんなに暇じゃないし話があるなら早くしてほしい。」
クロームはセーラを激高させるように遠回しに時間の無駄と素っ気なく話し、クロームの態度に腹を立てたセーラは怒鳴り出す。
「時間の無駄!?ふざけんじゃねーよ!」
「魅力的なセーラを見たら絶対に骸君は私の虜になるもの~♪だから骸君はセーラの物♪沢田君はこのセーラと結婚するのを拒んだから嵌めただけよ~?」
「これセーラちゃん・・・?」
いつもツナとクロームに苛められても自分の態度に落ち度があったと二人を庇う優しいセーラとは思えない程に醜く怒鳴るセーラに誰かが呆然としながら呟く。
嘘よ、合成よ~!と喚いているセーラをよそに映像は流れる。
「あんたムカつくのよ!このセーラに刃向かうし、骸君に会わせねーし!骸君をセーラの物にしたいのに!おまけにあんたが庇うから沢田君を孤立させれないし!」
顔を歪め怒鳴り続けるセーラ。
「骸様は物じゃないし、何でボスを陥れたの!?」
言い返すクロームにキャハハッと笑うセーラ。
「魅力的なセーラを見たら絶対に骸君は私の虜になるもの~♪だから骸君はセーラの物♪沢田君はこのセーラと結婚するのを拒んだから嵌めただけよ~?」
酷いと睨み付けるクロームに笑いながらさらに喋るセーラ。
「沢田君と結婚したらセーラは贅沢三昧だし~、守護者だって私の物になるのにダメツナの分際で拒むんだもん!だから嵌めてリボーン君や両親、隼人達を騙してダメツナを苛めさせてるの~。」
「ボンゴレ欲しさにボスを嵌めてボスの親しい人を騙して苛めさせてるの!? 」
「そうよー♪だってセーラは可愛いくて綺麗なお姫様だもん。イケメンはこのセーラの騎士で女は引き立て役のアクセサリー。あとはセーラの手足として動く奴隷かなぁ~。」
「沢田を嵌めた・・・?」
「引き立て役と奴隷って・・・。」
戸惑いを隠せない獄寺達。
セーラはこれは作り物の映像だと喚き続ける。
「でもこんなに簡単に騙されるのも珍しいわね~。お陰でかなり楽だったもの~。セーラがちょっと泣くだけでアクセサリーや奴隷がダメツナを痛め付けるし、騎士は守ってくれるもの~。」
「セーラちゃん!これはどう言うことだよ!?」
「何よこれ!セーラちゃん!?」
騒ぎ出す生徒達を一喝し黙らせる雲雀。
「静かにしな!そしてしっかりその目で映像を焼き付けな!!」
映像は流れる続ける。