FOG&MIST
ツナは緊張していた。
骸達に助けられてからは一度も並中に登校していなかった。
登校中の生徒達にバレないように姿を隠し応接室に入るツナと骸。
「雲雀さん、お久しぶりです。」
「久しぶりだね、小動物。やっぱり女だったんだ。」
「やっぱりって知ってたんですかーーーっ!」
ツナの絶叫に煩いと言わんばかりに雲雀は耳に手を当てながらツナに座りなよと言い、草壁に飲み物を持ってきてと命令する。勿論骸の分はない。骸は慣れっこだ。
「小動物。今日から君は雲井綱吉だ。」
ツナは雲雀家の親戚筋の養女になった。
「それから君は女なんだから女生徒の制服を着て。校則違反だよ。」
そう告げてツナに制服を渡す。
「分かりました。あと俺を信じてくれてありがとうございます。」
ツナは笑顔で雲雀にお礼を言う。
「別に。あの風紀違反女が怪しいのはわかっていたしね。」
風紀乱れを正すのが僕の仕事だからねと仏頂面で言う雲雀。
「で、六道骸。準備は出来たわけ?」
骸はニヤリと笑うことで答えた。
ボンゴレ本部は大混乱だ。
ジッリョネロファミリーがバードンファミリーを殲滅し、バードンファミリーの悪事をマフィア界に公表したからだ。
そのことによりボンゴレの同盟ファミリーは離れていき、敵対ファミリーは小娘の穴だらけの嘘を鵜呑みし次期ドンナにしたと嘲笑い、隙を見ている。
「九代目、セーラ・バードンを今すぐ降ろしましょう!そして娘のツナを候補者に戻せばボンゴレは盛り返します!」
「セーラ・バードンは復讐者の牢に入ってもらい、綱吉君を次期ドンナに戻そう。」
九代目と家光は話し合いプライベートジェッドに乗り込み日本に向かった。