FOG&MIST
骸が姿を消した後、セーラは少々不満を抱きながらも戻って来た獄寺達とテーマパークを存分に楽しんだ。
ヘルシーランドーー
「フラン。ランボちゃん達の幻覚を出してボスの家に帰ったようにして。」
「ミーは嫌ですー。自分でやれば良いじゃないですかー。」
フランの面倒そうな態度にどす黒いオーラを撒き散らしたクロームがウフフと笑い出した。
ツナと千種達は『黒ーム様のお出ましだー!!』と恐怖した。
「フランさっさとして。」
黒ームは三又槍をフランに突きつけ、冷ややかな声で言った。
その後黒ームのどす黒いオーラに恐れをなしたフランは慌ててランボ達の幻覚を出した。
そして黒ームは念のためフラン自身、沢田家に忍び込ませた。
ツナ達はそんな黒ームに真っ青だ。
子供達は怯えてツナにしがみついていてランボがお漏らしをしなかったのは奇跡だった。
ヘルシーランドに帰って来た骸はツナにベッタリなランボ達を目にした。
『クッ。何て羨ましい!特にあの子牛は何なんですか!!』
イーピンとフゥ太はツナの隣にぴったりと座りランボはツナに抱っこされツナの胸に顔を埋めて黒ームに怯えて続けていた。
骸は危うくランボにそこは自分のだと言い三又槍を突き付けそうになった。
嫉妬している骸にクロームは頼み込む。
「骸様、ランボちゃん達を保護して下さい。」
骸は内心嫌だったが(特にランボ)拒否したらツナが哀しむと思い、またいつ黒ームが降臨するか分からないため了承した。
正直、黒ームはもう見たくはない骸だった。
「ツナ兄、一緒に寝よう!」
「イーピンも!」
「ランボさんツナと同じベッドに寝るもんね!」
一緒に寝たがる子供達にツナはそれじゃあ一緒に寝ようねとランボとイーピンの手を引き、フゥ太を連れて行った。
そのやり取りを見ていた骸は背後には業火を燃やした夜叉が浮かび上がり、顔は般若のような恐ろしい形相になった。
「イーピンとか言うラーメ〇マン擬きの幼女は良いとして子牛とランキングフゥ太は男でしょう!なのに綱吉君は!!」
「骸様、相手は子供です。」
子供達、特に一緒のベッドに寝ると言ったランボに嫉妬し三又槍を片手にツナの部屋に乱入しようとする骸に落ち着いて下さいと止めに入る千種。
犬とMMは取り乱す骸を見てあり得ない光景だと引きつつ、クロームは「骸様は本当にボスが好きなのね。」と嬉しそうに呟いた。
そしてーー
リボーン達がツナを罵り尽くしているのを見ながらランボ達の幻覚を操っているフランは。
「ミーは悪魔の巣で(沢田家)悪魔達を(リボーン達)見たくないですー。」
嘆いていた。