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FOG&MIST


ツナは子供達を安全な場所に避難させてあげれたらと思うが今の自分は何も出来ないと唇を噛み俯いた。

ツナの気持ちに気付いたクロームは暫し思案しツナに提案した。

「あのねボス。ランボちゃん達にヘルシーランドに来てもらって幻覚のランボちゃん達をボスの家に帰せば良いと思う。」

クロームの案にランボ、イーピン、フゥ太はヘルシーランドに行けばツナと一緒に居られると目を輝かせる。
子供達はツナを悪く言い、セーラをベタ誉めするリボーン達と暮らしたくなかった。

しかしツナはクロームの案に喜びつつも少し困った。フゥ太とイーピンは分別があるが、ランボのような子供は骸はウザく感じるだろう。と言うかクロームを除く黒曜メンバーはウザがるだろう。

「ちゃんと言うこと聞くもんね!」

ランボの言葉に多少の不安を覚えながらもツナとクローム、子供達はヘルシーランドへ帰って行った。






獄寺達はポップコーンやジュースを買いに行きセーラははしゃぎ過ぎて少し疲れたと言って一人ベンチに座っていた。(獄寺達にそう言えばジュースやお菓子を買ってくるのが分かっていたから。)
骸はチャンスがきたと笑い、セーラの前に姿を現した。

「セーラさん、楽しめてますか?」

突然現れた骸に喜びベンチから立ち上がるセーラ。


「骸く~っ痛!」

「大丈夫ですか?ああ、木製のベンチですからささくれている所に引っ掻けてしまったのでしょう。」

セーラの左の手のひらにかすり傷が出来ていた。原因はささくれではなく幻術で隠した三又槍。
骸は契約完了ですと心中で笑う。


「これで大丈夫ですよ。」

「骸君ありがとー♪」

骸はセーラに絆創膏を貼り、自分を気遣う骸にセーラは大満足だ。

『隼人達と違って骸君は落ち着きがあって良いわ~♪』


遠くの方にポップコーンやジュースを持っている獄寺達が見えた。

「彼等が帰って来た以上僕はまた姿を隠さなければなりませんね。」

「えぇ~、まだセーラは骸君と話したいよ~。」

まだまだ骸と話したがるセーラに骸は残念そうな顔を作った。

「僕もですよ。ですが獄寺隼人は僕にダイナマイトを投げてくるでしょう。万が一セーラさんが怪我でもしたら大変です。」

ですからまた二人きりの時にとセーラの耳元で囁き見惚れる笑みを見せ姿を消す骸にセーラは心踊る。

『骸君をセーラの騎士にして正解だわ~♪仕草や笑顔はセーラの好み~♪』

でも本当は姿を隠さずセーラを守れば良いのにと少しだけ不満だった。



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