FOG&MIST
セーラを家まで送ったリボーンはランボ達の様子に首を傾げる。
ツナを追い出してからランボがとイーピンが泣き、フゥ太が悲しそうな顔で慰めていた。
だが今日はランボもイーピンも浮かない顔をしているものの泣いてはいなかったし、フゥ太もまた浮かない顔だったがいつもよりは若干表情が明るくなっている。
『やっと、ダメツナがセーラにやらかしたことを理解したんだな。』
リボーンは検討違いな解釈をしてエスプレッソを奈々に入れて貰いにキッチンに向かった。
実際はツナにもう少ししたら会えるとクロームと約束したし、ツナはクロームが助けて護ってくれているから安心しているだけだ。(ランボ達が会ったのはクロームに化けた骸なのだが。)
食事を終え、リボーンやビアンキが暫くリビングで寛ぐのを確認し、ツナの部屋に戻ったランボ達は小声で喋っていた。
「ランボさんこの大きなブドウ飴、ツナにプレゼントするもんね!」
「イーピン、ゴマ団子作ってツナさんに渡す!」
「イーピン、僕も手伝って良いかな?」
会えるのを楽しみにして今を我慢する子供達は少しでも元気になって欲しいとツナに会えたらプレゼントをしようと話合っていた。
「早く会いたいな。」
フゥ太の呟きにランボとイーピンはニコニコと頷いた。
リボーンはツナに続いてクロームがセーラに危害を与えたことについて対策を練っていた。
次期ドン・ボンゴレのツナはセーラを襲い、その後苛めをしている。
霧の守護者の片割れのクロームはセーラをカッターナイフで切りつけた。
『あいつらボンゴレに泥を塗りやがって!ツナはその内泣きついてくるだろうからセーラに謝罪させ罪を償わせれば良いだろう。』
リボーンは普段は気弱なダメツナだから何日も野宿など出来るわけがないと踏んでいたがクロームの方はどうしたものかと考える。
『下手打つと危険すぎるからな。』
クロームの主、骸はマフィア殺しで通っている為、ボンゴレ6世の傍系のセーラを契約させてバードンファミリーを殲滅する可能性がある。
リボーンは頭を抱えた。