FOG&MIST
雲雀は風紀委員達を使いセーラの嘘を暴こうとしていたが目立ち過ぎて(リーゼントの集団だ)中々上手くいかなかった。セーラも風紀委員には注意を払っていたから証拠を掴むことも出来ず仕方なく中立の立場をとっているしかなかった。(セーラが嘘をついているのと、雲雀自身が毛嫌いしているからツナ寄りの中立だ。)
「・・・・・・今回だけだよ。確かに風紀委員より幻術を使う君達の方が向いているしね。」
嫌そうな顔で承諾する雲雀に溜飲を下げる骸。よほど鼻で笑われたことが気に障っていたらしい。
「今のところは君は中立の立場を続けて下さい。雲雀君自身が動けば風紀委員以上に目立ち過ぎます。」
雲雀は渋々頷く。
「そしてあの雌豚のことです。アルコバレーノやドン・ボンゴレに綱吉君と結婚してボンゴレを繁栄させたいなどと抜かし婚約者の座に着く可能性が高いでしょうけど・・・。」
黒い笑みを浮かべる骸に雲雀ばワオ!と骸に負けない笑みを見せる。
「君、いい性格してるね!小動物は女だから結婚は無理だ。それに少なくともボンゴレ9代目とやらは本当の性別を知ってるはずだしね。」
「そこを使えば雌豚の嘘を暴くことも出来ます。」
暴いた後に並中の風紀を乱した愚者達の断罪は雲雀君にお任せしますよ。とドス黒い笑みの骸に僕の秩序に則って裁いてやるさと不敵な笑みの雲雀。
「そうと決まれば君に頼みがあります!並盛の防犯カメラのデータを借りやすいようにして貰えませんか?」
「仕方ない。風紀委員の方で手配するよ。草壁頼んだよ。」
「はい、委員長!」草壁は迅速に手配する。
骸はドス黒い笑みから真剣な顔をし、雲雀もまた真剣な顔をして話の続きを待つ。
「綱吉君を雲雀家もしくは親戚関係の家の養女にして貰えませんか?」
雲雀は一瞬このナッポーは頭が腐っているのかと思ったが骸の思惑に気付きく。
「小動物をボンゴレから引き離すのかい?」
「ええ。この際ですから後継者の椅子を空席にしてボンゴレを崩壊させようと思いまして。」
ボンゴレ崩壊とツナを手に入れるチャンス。
骸にしてみればチョコレートよりも美味しいことだ。