FOG&MIST


ツナは骸に相談があると話をした。

「あのね、骸。俺一旦帰りたいんだ。」

骸は目を剥き驚く。

「綱吉君!今帰るのは危険行為ですよ!」

「うん。でも子供達にはちゃんと話しておかないと心配するから。」

子供達を心配するツナを見て、骸は今一番危険なのは綱吉君でしょうと少し呆れながらも、そこがツナの魅力の一つなので妥協策を打ち出す。

「分かりました、近いうちに子供達と会う機会を作りますから、綱吉君はここから出ないで下さい。クロームと君の話を聞いた限り、一人で出歩くのは危険すぎますから。」

「うん。ありがとう。骸。」

ツナは少し悲しそうに笑った。

そんな様子のツナに骸は、

「必ず綱吉君を助けますから。」


ツナは一瞬キョトンとして嬉しそうに笑った。







「骸は俺のこと嫌いだと思ってた。」

ツナは宛がわれた部屋で、骸に出会ってからのことを思い出しながら呟いた。
ツナとの闘いで骸は復讐者の牢獄に捕らわれたのだから、嫌われてると思った。助けてもらえるとも思わなかった。


「最初はそうでしたよ。」

「うわっ!骸居たのー!」

「何回かドアをノックしたんですが返事がないですし、怪我の具合が悪くなったのかと勝手に入りました。」

驚かせてしまってすみませんと苦笑いを見せる骸。

「でも今は、綱吉君の優しさに惹かれてますよ。君の美点ですね。」

さりげなく言う骸に照れながら笑うツナ。

ツナは子供達のことを心配しながらも、久しぶりの穏やかな雰囲気に癒されていた。






出掛けていたクローム達が帰ってきて骸はご苦労様ですと声をかけた。

ビデオカメラや小型のカメラを購入した千種と犬は骸に渡し、骸は設定をし、食料を調達したクロームとフランはキッチンに運ぶ。

「ほら、アンタの服を買ってきたわよ。」

MMはツナに大量の服やら小物やらが入ったショッピングバッグを渡した。

ツナはその量にも驚いたが、ほとんどの物が若い女の子に人気のブランドに仰天した。

「これって・・・ブランドだよね?」

「そうよ。てか、私が安物のショップに入るわけないでしょ?」

MMは報酬が入れば服とバッグを買い漁る。報酬もかなり良いからブランドや人気の高いショップに買いに行く。

「・・・でもこんな高い服貰えないよ。」

「大丈夫よ、私のお金じゃないもの。骸ちゃんがボンゴレから貰ってるお金だし。」

「それって骸達の生活費でしょーっ!?」


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