MHA/ホークス
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「エンデヴァーって、普通に推せるよね」
私の発言に、教室中が凍りついた。
もちろん、物理的にではなく、空気が。
HR前に朝の日課である、ネットサーフィン(ヒーロー情報収集)をしていた私。
特に何も考えず、スマホ片手に独り言ちただけだった。
ただ、ちょっっっとその声量が大きかったかもしれない。
あと、この教室では思ったとしてもさすがに配慮すべきワードだった。
初期ロキ君を乗り越えたとはいえ、轟君はまだまだ父親との関係を図りかねている状態なんだった。
斜め後ろの席から強烈な視線を感じる。
「いや、えっと……冗談です?」
愛想のあの字も知らない私でもこの時ばかりは愛想笑いを浮かべる。
凍りついた空気は(物理じゃなくて良かった)、今日も今日とて気怠そうに入ってきた相澤先生の挨拶により事なきを得た。
──でもさ、
と口にするわけじゃなく、心の中で付け足す。
轟炎司は父親として、人間として間違っているかもしれないけれど、エンデヴァーはヒーローとして正しくあると思うよ。
じゃないとチャート1位(この情報は来週発表予定)はとれないよね。
私たちはエンデヴァー推しって主張するタイプじゃないだけで、心の中ではガチで推してるから。ホント。推しにはSNSして欲しいけどして欲しくない、そんな心境。
「それに私、懸命に上を見て追い抜こうとするとこが好き〜」
「わかる! エンデヴァーさん冷静なフリして熱いとこある!!」
所変わって私の家。というか寮の部屋。
目の前には来週のビルボードチャートJPでめでたく2位に上り詰める予定の、速すぎる男・ホークス。
なぜそんなトップヒーローが雄英生の部屋に?
何を隠そう、彼は私の公安での先輩である。
今日は東京方面に出張だったらしく、福岡までの帰りに雄英で仕事中の私のところに寄ってくれた。
一応学校に入る許可は取ったらしいが、なにせ窓から入られたものだからホントかどうかはわからない。
そういう所に対する信用はまったくもってない男だ。
「いや、なんかよく知らんけど家庭内不和は察するよ?
けどさ、エンデヴァー好きて言っただけであの視線はやばい。強烈。」
「轟家の血を感じた?」
「感じた! 轟君の瞳つよい。
あの、相手の腹の内を探るような鋭い視線! 僅かに潜む怒気! エンデヴァー推しとしてはマジでしんどい」
「ま、俺はホンモノに睨まれたんですけど〜」
「うらやましー」
ホークスが東京土産と言って持ってきた、洋菓子を貪る。
てか博多土産持ってこいよ。
これまた東京土産の有名(らしい)ジュースを、値段に見合わない勢いでグイグイと飲み、空になったグラスを机にドンッ!と置く。
「はぁぁぁ、うちのクラスエンデヴァー推しいない気がするから、久しぶりにしゃべったぁ」
「それ。俺も! マジで、今日はなまえちゃんとこ寄ろうて決めてたんよ」
「じゃあ前もって連絡くれ」
「それはそれ、これはこれ」
「はいはい。ったくもー、勝手なんだから」
「なぁに?……俺に会えんで寂しかった?
雄英の仕事始まってからからは前ほど会えてないもんね」
ニヤつくなよ、ムカつく。
「なまえちゃん、その顔、図星じゃん」
「……そりゃあ、数少ない友達だし」
「ヒーロー志望が友達少ないとかウケる」
「お前が言うなよ」
一体今日はなんなんだ、そんな事普段言わないだろ。
無性にむしゃくしゃしてフィナンシェを1口で頬張る。
目の前のNo.2ヒーロー様は未だニヤニヤと口元を緩めて私の頬袋をツンツンといじってくる。
別に私は不貞腐れているわけじゃないし。
暫く遊んでいた頬袋がしぼんだところで、ホークスは「じゃあこうしよう」と手を叩く。
「なに?」
「好きな羽選んで」
「はあ?」
「いいから、いいから」
「んーじゃあ、これ」
「お、お目が高いですなぁ」
「わかんないよ、違いなんて。
で、これが何?」
「預けておくよ」
「……大事な羽でしょ」
この羽はただの羽じゃない。落ちたらお終いなんてことはなく、たった1つで何人もの人達を救うのだ。
私なんかが独占して良いものじゃない。
「構うかよ。大事な友達がそれで救えるならな。
じゃ、そろそろ行くわ。頑張ってねなまえちゃん」
ホークスは私の頭に掌をぽん、と軽く乗せるとまた窓を出入口して出て行った。
手元にはあの真っ赤な羽が一つ。
無意識に口許が弧を描く。
カッコイイじゃん、ヒーロー
私の発言に、教室中が凍りついた。
もちろん、物理的にではなく、空気が。
HR前に朝の日課である、ネットサーフィン(ヒーロー情報収集)をしていた私。
特に何も考えず、スマホ片手に独り言ちただけだった。
ただ、ちょっっっとその声量が大きかったかもしれない。
あと、この教室では思ったとしてもさすがに配慮すべきワードだった。
初期ロキ君を乗り越えたとはいえ、轟君はまだまだ父親との関係を図りかねている状態なんだった。
斜め後ろの席から強烈な視線を感じる。
「いや、えっと……冗談です?」
愛想のあの字も知らない私でもこの時ばかりは愛想笑いを浮かべる。
凍りついた空気は(物理じゃなくて良かった)、今日も今日とて気怠そうに入ってきた相澤先生の挨拶により事なきを得た。
──でもさ、
と口にするわけじゃなく、心の中で付け足す。
轟炎司は父親として、人間として間違っているかもしれないけれど、エンデヴァーはヒーローとして正しくあると思うよ。
じゃないとチャート1位(この情報は来週発表予定)はとれないよね。
私たちはエンデヴァー推しって主張するタイプじゃないだけで、心の中ではガチで推してるから。ホント。推しにはSNSして欲しいけどして欲しくない、そんな心境。
「それに私、懸命に上を見て追い抜こうとするとこが好き〜」
「わかる! エンデヴァーさん冷静なフリして熱いとこある!!」
所変わって私の家。というか寮の部屋。
目の前には来週のビルボードチャートJPでめでたく2位に上り詰める予定の、速すぎる男・ホークス。
なぜそんなトップヒーローが雄英生の部屋に?
何を隠そう、彼は私の公安での先輩である。
今日は東京方面に出張だったらしく、福岡までの帰りに雄英で仕事中の私のところに寄ってくれた。
一応学校に入る許可は取ったらしいが、なにせ窓から入られたものだからホントかどうかはわからない。
そういう所に対する信用はまったくもってない男だ。
「いや、なんかよく知らんけど家庭内不和は察するよ?
けどさ、エンデヴァー好きて言っただけであの視線はやばい。強烈。」
「轟家の血を感じた?」
「感じた! 轟君の瞳つよい。
あの、相手の腹の内を探るような鋭い視線! 僅かに潜む怒気! エンデヴァー推しとしてはマジでしんどい」
「ま、俺はホンモノに睨まれたんですけど〜」
「うらやましー」
ホークスが東京土産と言って持ってきた、洋菓子を貪る。
てか博多土産持ってこいよ。
これまた東京土産の有名(らしい)ジュースを、値段に見合わない勢いでグイグイと飲み、空になったグラスを机にドンッ!と置く。
「はぁぁぁ、うちのクラスエンデヴァー推しいない気がするから、久しぶりにしゃべったぁ」
「それ。俺も! マジで、今日はなまえちゃんとこ寄ろうて決めてたんよ」
「じゃあ前もって連絡くれ」
「それはそれ、これはこれ」
「はいはい。ったくもー、勝手なんだから」
「なぁに?……俺に会えんで寂しかった?
雄英の仕事始まってからからは前ほど会えてないもんね」
ニヤつくなよ、ムカつく。
「なまえちゃん、その顔、図星じゃん」
「……そりゃあ、数少ない友達だし」
「ヒーロー志望が友達少ないとかウケる」
「お前が言うなよ」
一体今日はなんなんだ、そんな事普段言わないだろ。
無性にむしゃくしゃしてフィナンシェを1口で頬張る。
目の前のNo.2ヒーロー様は未だニヤニヤと口元を緩めて私の頬袋をツンツンといじってくる。
別に私は不貞腐れているわけじゃないし。
暫く遊んでいた頬袋がしぼんだところで、ホークスは「じゃあこうしよう」と手を叩く。
「なに?」
「好きな羽選んで」
「はあ?」
「いいから、いいから」
「んーじゃあ、これ」
「お、お目が高いですなぁ」
「わかんないよ、違いなんて。
で、これが何?」
「預けておくよ」
「……大事な羽でしょ」
この羽はただの羽じゃない。落ちたらお終いなんてことはなく、たった1つで何人もの人達を救うのだ。
私なんかが独占して良いものじゃない。
「構うかよ。大事な友達がそれで救えるならな。
じゃ、そろそろ行くわ。頑張ってねなまえちゃん」
ホークスは私の頭に掌をぽん、と軽く乗せるとまた窓を出入口して出て行った。
手元にはあの真っ赤な羽が一つ。
無意識に口許が弧を描く。
カッコイイじゃん、ヒーロー
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