4章
夢小説設定
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「さっ、皆任務だよ〜」
私達はおしゃべりを止め教卓に頬杖をつきながら言う悟さんの方に目線を持っていく
「一年だけなの?」
「ヤバいやつじゃ無いでしょうね」
悠仁くんと野薔薇は疑いの雰囲気を隠しもせずにいた
「ダイジョーブ‼︎只の実調査だからね〜。はいいってらっしゃい」
有無を言わさず私たちを送り出す悟さんに私達ははぁ…とため息をつきながら補助監督さんの待つ車まで歩き始めた
「本ッ当あの人は…」
「諦めろ」
頭を抱える私に恵くんが容赦ない一言をつきつけ更にため息が出た
「ふーん…異世界に行ける祠、ねぇ」
私達は車に乗り移動中に今回の事をまとめたれた報告書に目を通す
「聞き込みした話だと消えた人達は皆一回消えても祠前に再び現れるらしい」
生死問わず…だけどな
という恵くんに野薔薇と悠仁くんはうげぇ…と嫌な顔をしていた
「しかも生きて帰ってきた子達も皆言ってることが違うらしいの ある人は穏やかな街に、またある人はモンスターのいる世界…またある人は某アニメ世界…とかね」
だから異世界に行ける祠って事で若い子達の間で有名になっちゃったみたい
読み終えた書類をしまい苦笑いをしながら言った
「でもさ、運がいいとアニメの世界に行けたりするんだろ?ちょっと楽しそうだよな」
「どーかん」
「危機感を持ってくれ…」
悠仁くん達ののほほんとした空気に恵くんが頭を抱えているのを横目で見ながら私はもう一度今回の任務内容を頭の中でまとめておく
「願った世界に行ける祠…か」
《クレナ?》
「…なんでもないよ」
思わず声に出していたみたいで九喇嘛が不思議がったので私は軽く誤魔化しをしておいた
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「では私は此処に待機していますので」
現場近くまで到着すると補助監督さんは一応帳を下ろす
「1時間経っても音沙汰なった場合異常事態という事で直ぐに高専に連絡します」
「わかりました。此方も祠確認と状況次第連絡しますね」
約束をし、私達は村奥地の社へと足を進める事にした
「今は閉鎖された所なだけあって雰囲気ヤバいわね」
「なんかワクワクするよな」
「何か出そうだよね〜」
「オマエらなぁ…っとコレ、か?」
軽い口調で足を進めていくとお目当ての場所_社に到着した
「なんか不思議な感じだね」
「一先ず補助監督さんに連絡しておく」
なんとも言えない不思議な空気が辺りに充満していて恵くんは到着したことを報告する為に携帯を取り出す
「おーい‼︎こっちにそれっぽい祠あったぁーー!!!!」
どうやら勝手に進んでいた悠仁くんが少し離れたところから私たちを呼ぶ
「あのバカ…」
「わー怖いもの知らずだねぇ」
呆れながら私達は顔を見合わせ悠仁くんの待つ祠へと急いだ
「オマエ勝手に動くなよ…何かあったらどうするんだ」
「ごめんごめん」
「これがその噂の祠…?」
恵くんがプチお説教している間に私と野薔薇は祠に近づく
「ふーん。見た目普通の祠ね…………えい」
「のばらぁぁぁあああああ!?!?!?」
簡単に野薔薇が祠の扉を開けてしまい思わず大声を出してしまった
「え、なに釘崎開けちゃったの⁉︎なにしてんの⁉︎」
「おっっま馬鹿なのか!?!?」
「うっさいわね…ってか何も起こらないじゃない」
「「「え」」」
ぎゃーぎゃー騒いでしまったが野薔薇の一言で我に返り開かれた祠をマジマジと見つめる
「ほんとだ」
「なんもねぇじゃん」
「ん〜でも呪力は感じるんだよねぇ…」
「アンタ達も開けてみなさいよ」
野薔薇が祠を閉める
「ホントに大丈夫かなぁ……えい」
パカッ
「平気だな」
「平気だね」
「平気ね…次伏黒」
悠仁くんが扉を閉め恵くんに場所を譲る
「……こんなに何度も開けて大丈夫なのか…?」
パカッ
「コレ本当に異世界行けんの?」
「…さぁ?でも実害あるからねぇ」
「何もなきゃそれでいいでしょ。紅奈が開けて何も無ければ報告して指示仰ぎましょ」
恵くんがため息を吐きながら扉を閉めて祠の前から退く
「……………」
私は祠の前に無言で立ち尽くす
「大丈夫か?」
「え? あぁ…うん平気」
私の様子がおかしいと思ったのか恵くんが声をかけてくれて慌てて訂正した
「(飛ばされた子達と野薔薇達の違いってなんだろ)」
私は読んだ資料を思い返す
「(飛ばされた子達は噂を本気にしていた…?本当にその世界に行きたくて開けた…とか?本当に行きたい世界…)」
ーキミの望む世界は?ー
「え?」
「??波風どーしたの?」
「誰か何か言った??」
「何も言ってないわよ…それより早く開けちゃいなさいよ…ビビってんの?」
「ビビってないよ‼︎」
一瞬声が聞こえて思わず声が漏れたけどどうやら空耳だったみたいだ
ぼーっとしていたから恵くんが此方をじっと見ていたのに私は気がつかなかった
「(私の行きたい世界)」
ー心から行きたい世界をー
「(心から)」
ーそう、キミが望むなら何処へでもー
「(わた、しの望む)」
ーさぁー
「わ、たしは」
ーあけてー
「紅奈?」
「わたしがのぞむのは」
頭がぼーっとしてきた
夢現状態で祠に手を伸ばす
誰かに呼ばれた気がするけど分からない
「っ紅奈‼︎」
「伏黒⁉︎」
誰かが近づいてくる
ーねがえー
「いきたいせかいは」
祠の扉に両手が触れる
「ダメだ開けるな‼︎」
「ちょっとどういうことよ‼︎」
「なにどうなってんの⁉︎」
ー紅奈、キミの願いはなんだいー
「みんなに
なるとたちにあいたい」
私は祠の扉を開けた
「「「紅奈/波風!!!!!!」」」
開けたと同時に祠が光3人は私を守るように体に抱きつく
凄まじい光に私達は包まれ……
光がおさまるとその場にいた4人の姿が消えそこには扉の開かれた祠だけが残された
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報告書
◯月×日
△△県■■村付近
問題の祠の調査に高専一年生4名を派遣
到着までの連絡はしてたがそこから1時間音沙汰なしだった為不審に思った補助監督が高専に緊急連絡
緊急事態と判断し一級呪術師以上の派遣
高専一年の姿が確認できず
高専一年
虎杖悠仁
伏黒恵
釘崎野薔薇
波風紅奈
以上4名 消息不明とする
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