3章
夢小説設定
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「開始1分前でーすではここで歌姫先輩にありがたーい激励のお言葉を頂きます。」
「はぁ!?え…えーっと」
開始1分前。近くのスピカーから悟さんと歌姫さんの声が響き渡る
その間私は準備運動をしておく
「あー…ある程度の怪我は仕方ないですが…そのぉ時々は助け合い的なアレが…「時間でーす」ちょっ 五条あんたねぇ「それでは姉妹校交流会」」
「スタァートォ!!」
「先輩を敬え!」
開始の合図と共にピーガガッと変な音がして放送が切れ私達は走り出した
「イチロー!?」
「アホくさ」
「ほんっとあの人は……」
私達は呆れた、当たり前だ
そして少し走ったところで一旦皆足を止める
「うっし、ここらでいいだろ…紅奈」
真希先輩に呼ばれ私はニヤリと笑い印を結んだ
「多重影分身の術!!」
この声と共に辺りにはボボボボンッと煙が舞、晴れた頃には20人程の"私"が木の上にいた
「久々に見たけど圧巻だなぁ」
「しゃけ」
パンダと棘先輩が見渡す
「すっっっげぇ!!なにこれ全員波風!?」
「なんか…ヤバいわね」
「俺もここまでは初めて見た」
1年ズは目を見開いてキョロキョロする
これが私がさっき言ったいい案、だ
「じゃ、提案通り影分身に雑魚退治はさせますので!…散ッ」
その言葉を合図に皆消えて持ち場に向かい私達も再び走り始めた
「名ずけて下手な鉄砲かずうちゃ当たる作戦って所ですかね。分身とはいえ
走りながら説明すると「まじか…」と皆が驚いているようだった
「いいか?例のタイミングで索敵に長けたパンダ班と恵班に分かれる 後は頼んだぞ悠仁」
「オッス‼︎」
走りながらも最終確認を忘れない
暫く走っているとバウッと玉犬が吠える
その先には蜘蛛型呪霊が待ち構える
「どごいグのぉ〜〜〜?」
「
パンダの言葉に真希先輩が呪具を構えるが恵くんがストップをかける
その瞬間
「ぃよぉーし‼︎全員いるな‼︎まとめてかかってこい‼︎」
バガッと叫びながら葵先輩が飛び出してくるが瞬時に悠仁くんが葵先輩の顔面に膝を入れその隙に私達は作戦通り2班に分かれて散った
「分かっちゃいたけど化け物ね」
「そっ、だから無視無視」
「早く行こいこ」
「ツナ」
暫く無言で走り続けるといい感じの開けたところを見つけ私達は一旦そこで足を止めた
ここにくるまで京都校の人達に会っていない事が気がかりだった
「変だな」
どうやらパンダも同じ風に思っていたみたいでスンッと鼻をひくつかせながら口を開く
「京都校がまとまって移動してる…悠仁とバラけた辺りだな これ京都校全員揃ってないか?」
この言葉に私は嫌な予感がしポツリと呟く
「あのさ…もしかして京都校悠仁くんを殺る為に動いてたりして…」
この言葉に野薔薇は目を見開く
「何ソレ‼︎意味分かんない‼︎」
「こんぶ」
「確かにそこまでの敵意は感じなかったがありゃ悠仁生存サプライズの前だろ?楽巖寺学長の指示なら全然あり得る」
きっぱりと言うが野薔薇は納得いかないようだった
「他人の指図で人を殺すような腑抜けの集まりなの?京都校は」
「認識が違うんだよ
「…悠仁くんを知らない京都校の人達は宿儺の器=恐怖の対象としか思えないんだよねきっと…」
グッと唇を噛み締めると「ツナマヨ」と棘先輩に宥められた
「アイツらからすると呪いを祓うのと感覚的にはそう変わらん ただでさえ術師っつーのはその辺の境界ボケやすいからなぁ…」
パンダはどうするか…と少し考えた後考えがまとまったのか口を開いた
「俺と野薔薇は戻って悠仁の安否を確認する 棘と紅奈はこのまま呪霊狩りを続けてくれ」
この言葉に「おかか」「私も行く」と言うと「まぁ待て」と言われた
「悠仁が心配なのは分かるよ。でも俺の妄想が正しければ京都校がやろうとしてんのは団体戦のゴタゴタに乗じた悠仁暗殺だ…団体戦が終われば暗殺もなしだろ」
ごもっともな考えに3人で「なるほど」と納得し
ー教師sideー
五条達のいる部屋にある数台のモニターには生徒達の姿が映されていた
今は丁度真希が太刀取りをして三輪が愕然としている所である
「フフフ、面白い子じゃないか さっさと2級にでもあげてやればいいのに」
冥冥が楽しそうに笑う
「僕もそう思ってるんだけどさー 禪院家が邪魔してるくさいんだよね 素直に手の平返して認めてりゃいいのにさ」
「フフッ 金以外のしがらみは理解できないな」
「相変わらずの守銭奴ね」
五条と冥冥はお互い笑い合うと呪符が一枚赤く燃える
「そういえばちょいちょい紅奈を複数人見かけるんだがこれはあの子の術式かな」
「そうだね〜多分分身に呪霊狩りさせてるんじゃないかな?あったまいい〜」
「あの子もいい感じに成長したね…そろそろ実力に見合った階級にしてもいいんじゃないか?」
「ん〜そうなんだけどまだかなぁって」
「本当君は過保護だね」
「ノーコメントで」
紅奈の話になるとほんわかした空気が部屋になる
しかし五条はその空気をすぐに切り替えるように別の話を始めた
「ところでさっきからよく悠仁の周りの映像切れるね」
「動物は気まぐれだからね 視覚を共有するのは疲れるし」
「えー 本当かなぁ…ぶっちゃけ冥さんってどっち側?」
直球に聞くと冥冥は細めていた瞳を微かに見開きながら片手で円マークを作る
「どっち?私は金の味方だよ 金に換えられないモノに価値はないからね なにせ金に換えられないんだから」
と飄々と言ってのけ五条はおちゃらけた様に「いくら積んだんだか」と言った
その少し後再びボッと呪符が赤く燃えた
「おっ、またウチだ てか結構経ってるのにまだ2対1とか皆ゲームに興味なさ過ぎない?多分これ紅奈の分身でしょ」
「なんで仲良くできないのかしら」
「歌姫に似たんでしょ」
「私はアンタだけよ」
半ギレした歌姫がそう返した
因みに先程の呪符はパンダが祓った
ー教師side終ー
私は今棘先輩と森の中で呪霊狩りをしていた
「ん〜案外見つからないものですね…」
「しゃけ」
はぁ…とため息をついているとガサガサッと音がして2人して一瞬戦闘態勢に入るが草むらから出てきたのは玉犬でほっとする
「黒どうした〜?」
「こんぶ」
「ん?って黒何咥えてるの?」
わしゃわしゃと撫でまわしていると棘先輩に口元を指摘されたのでみるとなんか腕を咥えていた
「ちょっ腕!?…ってこれロボ先輩の腕?それに携帯」
ありがと〜と玉犬から腕を受け取り掴んでいた携帯を手に取る
「棘先輩これって」
「明太子」
貸して。と言われたのではい、と私を携帯を開きなにか操作をしだす
「先輩?なにし「高菜」…はぁい」
ちょっと静かにしてて、と言われてしまい私はお口チャックをして先輩の様子を見ていた
どうやらどここかに電話をかけたようでツーコール目くらいで繋がった
『はい。役立たず三輪です』
「〈眠れ〉」
どうやら三輪先輩にかけた様で出た瞬間呪言で眠らせた…容赦ないな
「先輩ナイスです〜」
「ツナマヨ〜」
いえーいとハイタッチを交わした後先輩は玉犬を撫で「〈戻れ〉」と言って影に戻した
私も「ありがと〜」とお礼を言っておく
「これで向こうの戦力も減らせ…っ!?先輩」
「すじこ?」
急に声のトーンが落ちた私に先輩は首をかしげた
「分身が一気に消されました」
これだけで言いたいことが伝わり2人の間にピリッとした空気があたりを包む
「「!!???」」
更に近くから悍ましいオーラがこの辺り周辺に漂い私達はバッとその方へ体を向ける
「こんぶ」
「きますね」
木々の間から出てきたのは準一級呪霊…だが
「‼︎」
「う、そでしょ」
ゴロンと準一級呪霊の死骸が私たちの目の前に投げ出され次に出てきたのは目に木が生えた特級だった
「∞⌘▱£✣*☵ヾ∵(2人、ですか)」
「しゃけいくら 明太子」
「これは…やるしかないですね」
先輩は口元のジッパーを下げ、私は瞬時にリンクモードへ切り替え戦闘態勢に入った
7*暴れますか
早く片付けよう、皆が心配だ