3章
夢小説設定
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「なっ なんで皆手ぶらなのー⁉︎」
野薔薇の声が高専内に響き渡る
今日は京都高との交流会当日 私達は京都高の到着を待っているとガラガラとキャリーケースの音と共に野薔薇が登場した
「オマエこそなんだその荷物」
「何ってこれから京都でしょ?」
「京都
「東京
もしかして野薔薇誤解してた…??
うそでしょ⁉︎と大きい声で絶望を露わにしている野薔薇に苦笑いしかできなかった
「どうりで最近会話が噛み合わないわけだ」
「ですね」
「私がもっと気づけばこんな奇行止められたのに…」
「オマエ何気にひでぇな」
ぐっと後悔している間も野薔薇の半ギレが続く
「去年勝った方の学校でやんだよ」
「勝ってんじゃねーよ‼︎バカ‼︎」
「俺らは去年でてねーよ」
冷静にツッコむパンダ
去年かぁ…懐かしいな
「去年は人数合わせで憂太が参加したんだ」
「[里香]の解呪前だったからな圧勝だったらしいぞ」
「許さんぞ乙骨憂太ー‼︎‼︎」
「憂太先輩は悪くないよ野薔薇…今度旅行で京都行こ?ね?」
ガクッと膝をついて項垂れる野薔薇の肩をポンと叩いて慰めておく
そろそろ京都校がくる頃だし立ち直ってほしい
「おい 来たぜ」
真希さんの声に私は顔を上げる
するとそこには京都校の先輩方がずらりと…
「あらお出迎え?気色悪い」
「乙骨いねえじゃん」
葵先輩と真依先輩の言葉に青筋を立てるがぐっと堪える…
堪えているとスッと野薔薇が立ち上がり
「うるせぇ早く菓子折り出せやコラ 八ツ橋・くずきり・そばぼうろ」
「しゃけ」
「腹減ってんのか?」
おい野薔薇何してるのガンつけしないでよ、棘先輩もここぞとばかりに悪ノリしないで
はぁ…と私はため息をついて手の甲を額に付けた
箒を持った先輩が「怖…」と呟いていたごめんなさい…
「乙骨がいないのはいいとしテ 一年3人で大丈夫カ?」
ロボット先輩がそう言うがそれをもう1人の先輩が答えた
「呪術師に歳は関係ないよ 例として伏黒君 彼は禪院家の血筋だが宗家より余程出来がいい」
先輩がそう言うと真依先輩が盛大に舌打ちしていた
「それとそこの赤髪の彼女…一年にして既に一級と聞いている、噂だと実力は特級レベルだと」
それを聞いた瞬間京都校の先輩方は「うそ!?」とこっちをガン見してくる…こわい
視線から逃げるように恵くんの影に隠れていると聞き覚えのある声が聞こえた
「はーい。内輪で喧嘩しない まったくこの子らは…「歌姫さん…‼︎」紅奈久しぶりね」
その声は歌姫さんで私は思わず抱きつきにいくとちゃんと受け止めてくれて頭を撫でられる
「元気そうでよかった…あの馬鹿はどうした?」
その質問に淡々と答える
「悟は遅刻だ」
「
「
「誰もバカが五条先生とは言ってませんよ」
謝ると「アンタは気にしなくていいのよ」と言ってくれた…歌姫さん好き
そんな事思っていると遠くからドドドドドッと地響きがしながら悟さんが「おまたー‼︎」と叫びながら登場した…何かキャスターで運びながら
《紅奈》
「(どーしたの?)」
《あの箱の中身…》
「(???)」
《いや、何でもない気にするな》
「(変な九喇嘛)」
突然話しかけてきたと思ったらはぐらかされなんだったんだろ?と思ったが一先ず気にしない事にした
「五条悟‼︎」
「やぁやぁ皆さんお揃いで…って紅奈いつまで歌姫なんかに引っ付いてんんの離れなさい」
「私は先輩だぞ‼︎」
べりっと引き剥がされて私は東京校側にすとんと下される
「私出張で海外に行ってましてね」
「急に語り始めたぞ」
「はぁ…悟先生のバカ…」
私たちの心情を無視して話し続ける
「はいお土産 京都の皆にはとある部族のお守りを 歌姫のはないよ「いらねぇよ‼︎」あ、紅奈のお土産は部屋に置いてあるからね〜」
「あ、うんアリガト」
皆私に視線でコイツどうにかしろと言ってくるけどごめんなさい私にも無理です
そうしてる間にも悟さんは続ける
「そして東京都の皆にはコチラ‼︎」
「ハイテンションな大人って不気味ね」
ぐりんっと私たちに体と謎の箱を向ける
そしてその箱が勝手にバゴッと開いた…そして中から
「故人の虎杖悠仁くんでぇーっす‼︎」
「はい‼︎おっぱっぴー‼︎」
元気よくポージングを決めた…悠仁くんだった
びっくりしすぎて反応が出来なかったが野薔薇が悠仁くんの入っている箱を蹴り飛ばして何か話してた
「九喇嘛…本物?」
《本物だ。あの箱からは小僧の気配がしていたからな》
「そ、っか…ほんものか」
私はふらっと悠仁くんに近づく
「悠仁くん」
むにっ、と私は悠仁くんの両頬を摘む
「ん⁉︎なふぃふぁふへ⁉︎」
「悠仁くん」
「ふぁい」
「おかえり」
「‼︎ふぁふぁいば‼︎」
笑顔で言うと悠仁くんも笑顔で答えてくれた
悠仁くん合流!!
ー京都姉妹校交流会1日目 団体戦ー
“チキチキ呪霊討伐猛レース”‼︎
「勿論妨害行為もアリなわけだがあくまで君達は共に呪いに立ち向かう仲間だ 交流会は競い合いの中で仲間を知り己を知るためのもの 相手を殺したり再起不能の怪我を負わせることのないようにそれ以外ならなんでもありだ 以上開始時刻の正午まで解散」
正道さんの説明をしながら悟さんを締め上げてる
歌姫さんはざまぁと言いたげにクスクスと笑っていて私も今回は庇わずミーティング場へ向かった
「あのぉ〜これは…見方によってはとてもハードなイジメなのでは…」
悠仁くんの悲痛な声が響くも野薔薇は気にせず「うるせぇ暫くそうしてろ」と言い放つ
「まぁまぁ事情は説明されたろ 許してやれって」
「喋った‼︎」
「しゃけしゃけ」
「なんて??」
先輩達がフォローするも悠仁くんはパンダと棘先輩にツッコミをする
なのでつかさず私たちが説明を入れた
「狗巻先輩は呪言師だ 言霊の増幅・強制の術式だからな安全を考慮して語彙絞ってんだよ」
「[死ね]っつったら相手が死ぬってこと?」
「ん〜そんな便利なものじゃないよ…相手が強ければ強いほどリスクは上がるの」
「紅奈の言うとおり…実力差でケースバイケースだけどな 強い言葉を使えばデカい反動がくるし最悪自分に返ってくる 語彙絞るのは棘自身を守るためでもあんのさ」
「暫くすれば棘先輩との意思疎通も楽になるからそれまでは翻訳してあげるね」
「ありがとな‼︎ で先輩はなんで喋れるの?」
悠仁くんの問いに皆完全スルーを決めている
だってパンダはパンダだもんなぁ…
「他人の術式をぺらぺらと…」
「いいんだよ棘のは そういう次元じゃねーから…んなことより悠仁」
真希先輩が悠仁くんを呼ぶ
「屠坐魔返せよ 悟に借りたろ」
それを聞いた瞬間私も頬をひくつかせた…確かあれ…
「五条先生ガ持ッテルヨ……」
「チッ あのバカ目隠し」
壊しちゃったよね…うん…真希先輩ごめんなさい
心の中で手を合わせた
「でどうするよ団体戦形式はまぁ予想通りとして メンバーが増えちまった 作戦変更か?時間ねぇぞ」
「おかか」
「そりゃ悠仁次第だろ 何ができるんだ?」
この問いに「殴る蹴る」と答えるとそういうの間に合ってんだよなぁ…とパンダが私を見ながら呟いた
「パンダ私別に脳筋じゃないけど」
「いや誰も紅奈が脳筋とは言ってないだろ」
「ツナツナ」
「喧嘩売ってます????」
「そこが脳筋なんだよバカ…話戻すぞ」
ぐっと拳を上げると恵くんが遮るように口を開いた
「
「これに便乗しますけど正直悠仁くんなら葵先輩といい勝負だと思います」
これを聞いた真希先輩がニヤリと笑って「おもしれぇ」と言ってくれた
「恐らく東堂は確実に直で私らを潰しにくる 真依も私狙いで便乗してくるかもな」
「葵先輩って正直化物じみてるから私かパンダか恵くんが1人で足止めをする予定だったんだけど…悠仁くんに任せよっかなって」
ちらりと先輩達を見ながら言うと真希先輩とパンダがグッと親指を立てる
「勝たなくていいできるだけ粘って時間を潰せ」
「でも大胆にいけよ ぶっちゃけオマエは予想外の戦力だからリタイアしてもあんまり困らん」
さらりと酷いことを言うパンダに「ひっでぇ」とボヤく
「悪ぃな恵 オマエ東堂とやりたかったろ」
「いや別にどっちでも…てか俺よりもっと適任いますし…」
「おい私をみるな恵くんや」
ちらりと私を見るから思わず突っ込んでしまう
「でも先輩」
悠仁くんが言う
「やるからには 勝つよ俺」
その言葉に思わず「さっすがぁ」と言ってしまった
「んじゃチーム編成少し変えっか…」
「先輩いい案があるんですけど…」
基本何でもありなら使えるものは使わなきゃ…ね?
私は久々に悪い笑みを浮かべていたと思う
「虎杖 大丈夫か?」
出発地点で合図を待っている時恵くんが悠仁くんに話しかけていた
「おーっ なんか大役っぽいけどなんとかなんべ」
「そうじゃねぇ 何かあったろ」
この一言に悠仁くんは「なんもねぇよ」というが恵くんはジッと見つめると口を開いた
「…あった けど大丈夫なのは本当だよ むしろそのおかげで誰にも負けたくねーんだわ」
「……ならいい 俺も割と負けたくない」
この一言に私は安心した
そして近づき
「ふふ、恵くんと野薔薇はリベンジマッチだね!楽しみだなぁ…京都の人達強いかな」
「アンタのその思考理解出来ないわ…一度ぶっ転がされてんだから圧勝‼︎ コテンパにしてやんのよ!真希さんのためにも!」
「……そーいうのやめろ」
「明太子‼︎」
「そう‼︎真希の為にもな‼︎」
「へへっそんじゃまぁ 勝つぞ」
私達は定位置に着き放送を待つ
「何仕切ってんだよ」
…せっかくカッコよく決まってたのに真希先輩が悠仁くん蹴飛ばしたから台無しだよ
6*合流
色々あったけど悠仁くんが生きててよかった