1章 【幼少期編】
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呪術高専に引き取られて早5年
ここでの生活もすっかり慣れてきた
きちんと約束通り小学校に行き、普通の学校生活を送っている(最初髪と目の事で虐められかけたけど〆たら大人しくなった、夜蛾さん以外には良くやったって言われた)
そして学校が休みの日は決まって空いてる高専の人に修行を手伝ってもらっている
あれから3.4級くらいの呪霊なら退治してもいいと言われ少しだけど任務にも行かせて貰えるようになった
とは言ってもまだ10歳なので保護者(基本高専生の誰か)付きだが皆の役に立てることが嬉しくてそれでもいいや!って軽い考え
そこで悟さんの後輩の七海さんや先輩に当たる冥冥さん、あと京都校の方に席を置いてる歌姫さんに出会った
皆良い人で沢山のことを教えてくれる
ただ絶対と言っていいほど皆毎回悟さんに虐められてないか、を聞かれるんだけど何故?
修行も正直術自体は完成してる様なものだから専ら体術と体力作り
幼い身体に膨大な呪力が追いついて無いため其れをきちんと使いこなす為の修行
この力が使いこなせるようになればすぐバテることも無くなるらしいからひたすら頑張る
たまぁに悟さんと術式ありでやるんだけどそうすると確実と言っていいほど周りが大惨事になるから毎回夜蛾さんのお説教コースに突入すんだよね、反省(してない)
そんないい感じ(?)で生活してます!
今は友達のパンダと遊んでる最中
パンダは何か突然変異呪骸というものらしくとりあえずパンダって事だけ教えてもらった
コミュニケーションも取れるし私の一個上?見たいで気軽に話せる親友です!
「ねぇパンダ、あなたはどうしてパンダなの?」
「何そのロミ○ュリみたいなノリ、オレはパンダ以外何者でもないぞ?」
「暇すぎてこれしか話題が思いつかなかったの」
「まぁ確かに皆出払ってるもんな〜、ってオレといるのに暇って酷くね?泣いちゃうぞ?」
「パンダが泣くところ見てみたいかも」
ひでぇやつ〜。と軽く言い合いしながら暇を潰す。
さっきまでは軽く組手をしてたけどやりすぎも良く無いから休憩中だ
ひたすらにゴロゴロもふもふゴロゴロもふもふ…
そんなことをしていると突然ドアが開いた
パンダと一緒にドアの方に顔を向けると長い足が目に入る
「なぁにしてんのー?」
「悟さんだー今ねぇ組手休憩中なの」
「なるほどね。じゃぁそんな休憩中な紅奈に良い事教えてあげよう」
「なになに??良いこと?もっと呪霊退治のランク上げてくれるの?」
「それはもう少し後。ちゃぁんと資格取れたらね?さて、紅奈これから少しお出掛けしようか、キミに会わせたい子がいるんだ」
30分後門前集合ね。それだけ言って悟さんは行ってしまった
とりあえず準備しようとゴロゴロ体勢から腰を上げパンダの方へ向く
「会わせたい子って誰だろうね…他の呪術師の人かな」
「どうだろうな、でも同じ術師なら“子”なんて言わないんじゃないか?例えば紅奈の友達候補とか」
「ん〜。それは無い気がするけどどうだろ」
「なんか楽しそうだし行ってこいよ。後で話聞かせてくれよな」
いってら〜と手を振りながら見送られたので行ってくるかぁと門へを足を向けた
「悟さんから会わせたい子が居るって言うの珍しいよね」
《あの小僧が何を考えてるか未だに分からんし分かりたくも無い。面倒な事じゃ無いといいがな》
「あははっ、九喇嘛ってばホント悟さん嫌いだね」
《あの何考えてるか分からん感じの人間は好かん》
「それカカシ先生の事言ってる?」
《アレはアイツより厄介な人間だ》
丁度門近くに来ると《ワシは寝る》そう言い残して九喇嘛と会話が途切れた
門には珍しく遅刻していない悟さんと一台の車
「あれ悟さん車の免許取ったの?」
「一応ね、基本は面倒くさいし補助監督に頼むけど」
いつも苦労してるんだろうなぁと心の中で補助監督の皆さんを労った(特に伊地知さん)
「じゃあ今日は悟さんの運転なんだね、ちょっと不安」
「はぁ?何言ってんの安心の間違いでしょ。しかも紅奈が初めての助手席だよ。良かったね‼︎」
「…私生きて帰って来れるかなぁ」
「どう言う意味だコラ。ほら早く行くから乗れって」
「安全運転でお願いしまぁす」
少しの不安を残しつつ私は無駄に高そうな車の助手席に乗り込んだ
車が動き出した後も暫くはハラハラと悟さんの方を見ていたが「逆に気が散るからやめて」と言われてしまった為前を向く事にした
車内は最初の方は無言だったが私はふと、さっき悟さんが言っていたことを思い出して口を開いた
「悟さん、そう言えば私に会わせたい子って誰ですか?」
「んー?それは着いてからのお楽しみ」
「……降りる」
「危ないから辞めなね??…そうだなぁ、ヒントをあげるとしたら紅奈にとってもいい友達になれるであろう存在って所かな」
「えー何それ」
まぁ楽しみにしてなって。そう言われてこの話は中断されてしまった
良い友達になれる、かぁ…近しい友達がパンダしか居ない私にとってその言葉は少なからず楽しみになる材料になった
車を1時間ほど走らせたところで漸く目的地に到着したのかコインパーキングに車を駐車する
「悟さんの運転安心だった…」
「え?まだそれ続いてたの?流石の僕も泣いちゃうよ?」
「え?悟さんの泣き顔見てみたい」
「ドS‼︎」
こんな風に育てたの誰⁉︎って言ってたけど基本アナタを見て育ちました。と心の中で答えておいた
前世よりある意味性格悪くなった気がするのはきっとこの人の影響だ、間違いなく
「で、此処から何処へ?」
「スルースキルも身につけちゃって全く…まぁいいや、直ぐ近くに住んでるから行くよ」
悟さんが歩き出したから私も慌てて後ろに着いていく
この人脚長から歩幅大きくて着いていくのが大変なのだ
それを分かってて速度を緩めないあたり本当この人はが性格悪い
少し歩いたところに古めな感じの住宅街に入る
そこにある一つの玄関先で足を止めた
そして呼び鈴を鳴らすと暫くしてガチャリとドアの鍵が開く音がした
そこからひょこっと出て来たのは私より少し年上と思える女性
「あれ?五条さんじゃ無いですかどうしたんですか?」
「やぁ、元気そうだね。今日は2人に会わせたい子がいてね…恵いる?」
「部屋で宿題してますよ。呼ぶんで部屋で待っててください」
そう言って女性は恵ー‼︎五条さん来てるよー。と言いながら先に家の奥へと行ってしまう
悟さんは慣れているのかそのまま玄関で靴を脱ぎ、こっちだよ。と言いながら部屋に向かった
私も慌てて靴を脱ぎ後を追いかけ部屋に入り畳に腰を下ろした
「あの悟さんさっきの方…」
「ん?あぁ、彼女も会わせたい子の1人だけど本命は今呼びに行ってる子」
先ほど2人から出た“恵”という名前の子だろうか名前からだと女の子っぽいけど…
そんな事を考えていると二つの足音が此方に近付き部屋に入ってくる
「ごめんなさいお待たせしました。」
「いいんだよ。どうせ恵僕と会いたくなかったんだろうしね」
特に気にしていない様子の悟さんを横目に入って来た2人をちらりと見る
2人とも綺麗な黒髪の男女だった
察するに姉と弟…といったところか。そうなると呼ばれたのは恵“くん”という事か
「津美紀、恵。紹介するよ…この子は紅奈。歳の近い友達が居なくてね良ければ仲良くしてあげて。紅奈、こっちの女の子が伏黒津美紀、そっちの目つきの悪いのが伏黒恵」
「波風紅奈です。よろしくお願いします‼︎」
「因みに恵、この子も
津美紀さんと呼ばれた女性は「よろしくね」と言ってくれて恵くんは最初はどうでも良いと言った表情だったのに悟さんの「同じ」発言に何か気付いたのかバッと此方を見てきた
「おい、俺と同じって…」
恵くんがいいかけるとパンッと悟さんが手を叩き話を止めた
「僕今日車で来てるからさ、津美紀買い出し付き合ってあげるよ」
「本当ですか⁉︎助かります…じゃあ紅奈ちゃんごゆっくり、恵よろしくね」
そういって悟さんと津美紀さんは颯爽と居なくなり2人だけのなんとも居た堪れない雰囲気が立ち込める
何を話そう…そう考えていると意外にも恵くんから口を開いた
「さっきあの人が同じって言ってたがそれって」
「うん、思ってる通りだよ。私も呪術師」
まぁ、今は見習いだけどね。そう笑いながら出されたお茶を飲む
「あのさ、恵くん…あ、伏黒だと津美紀さんもいるしよう呼ぶね‼︎私の事は好きに呼んで。苗字呼びも名前呼びも好きだからどっちでもいいよ。悟さんの話だと同い年みたいだから良ければ仲良くして欲しいな。」
「……仲良くする必要ねぇだろ」
恵くん呼びに少し顔を顰めたが私が諦めないと悟ったのか何も言わず“友達”のワードにだけ反応した
「えー、私(人間の)友達いないから友達になって欲しいんだけどな(パンダの友達はいるけど)それに同い年の呪術師見習いさんがいるなら仲良くなりたいし‼︎」
キラキラした笑みを浮かべるが向こうは一切効いていないようで
「却下、仲良くなる必要ねぇし。高専入ってからクラスメイトでいいじゃねぇか」
「だーーめ‼︎それじゃあ意味ないの‼︎私は恵くんと友達になりたい‼︎一緒に強くなる友達が‼︎」
_悟さんを1人にさせない為の強さを、一緒に戦えるくらいの強さを_
最後は小声で聞こえるか聞こえないかくらいで呟くが恵くんは一瞬瞳を大きく見開いてはぁ、とため息をついた
「わかった、わかったから‼︎…友達になってやるよ、これでいいんだろ?」
「‼︎‼︎やった‼︎これから宜しくね恵くん‼︎」
「やるからには2人で五条さん超えるぞ…紅奈」
「‼︎うん‼︎そうだね‼︎2人で最強目指しちゃおっか‼︎」
まさか名前で呼んでくれるとは思っても居なくてそこで更に嬉しくなってハイタッチを決めた
きっと2人でなら悟さんに並べるって信じてるから
そしてこの後2人で自分たちの術式の話をしたり悟さんの弱点とか話したりしているうちに津美紀さんと悟さんが帰ってきて2人が思っていたよりも仲良くなっていたことに少し驚かれその後は4人で夕飯を囲み伏黒家を後にした
帰りの車内、ご機嫌な私に悟さんも嬉しそうな声色で話しかけてくる
「随分恵と仲良くなったんじゃない?僕結構びっくりなんだけど」
まさかの恵も紅奈の事名前呼びだし、津美紀も驚いてたよ
そう言うから私もそこは驚いちゃった。と返す
「恵くんを2人で強くなるって…最強になるって決めたからね」
真っ直ぐな瞳で言うと悟さんは一瞬ポカンとしたがすぐ嬉しそうな表情になり「うん、楽しみにしてるからね」と言ってくれた
その嬉しそうな表情を横目に見て私は満足し今日のことをパンダに早く話したくて携帯を開いた
5*お友達
初めての(人間の)友達は一緒に最強を約束した少しサスケに似てる子でした