ある雪の日
朝食を食べにわざわざ街の食道まで足を運んでいた拷問官が城に帰ってくると、何やら庭が賑やかだった。突然の大雪に街へ少し出るにも除雪が行き届いておらず、足元を濡らす羽目になりブルーな気持ちのまま拷問官はのろのろと庭の様子を見に行った。
「…あぁ…お迎えが来るのです…」
そこに居たのは庭師により雪で固められた外交官が寒さの所為か虚ろな目をしてガタガタと震えていた。その周りを司祭がごめんなさい!勘弁して!と叫びながら庭師から逃げている。その周辺には雪だるまが大量にいるため異様すぎる光景だった。
大雪で気持ちが億劫になっていなければ、足元が濡れていなければ、拷問官も雪だるま作りに混ざりに行っただろう。しかし
(いやぁ、若いもんは元気でいいねー、まぁ私の方が年下だけどな)と自虐ネタも挟みつつ、流石にあの中へ混ざる元気はなかった。
しかしせっかくの雪、何もしないのももったいない気がする。そう考えた拷問官は南天の実と葉っぱを取ってきて、小さな雪兎を作り上げた。
我ながら可愛い出来だ。その愛嬌のある姿に満足するとそれを近くの雪だるまのそばにそっと置く。
「…さっむ。なんか温かいものでも飲も」
拷問官はそう呟くと、雪玉をぶつけられ白くなりつつある司祭や、完全に意識を飛ばしかけている外交官を横目に城の中へと帰って言った。
「…あぁ…お迎えが来るのです…」
そこに居たのは庭師により雪で固められた外交官が寒さの所為か虚ろな目をしてガタガタと震えていた。その周りを司祭がごめんなさい!勘弁して!と叫びながら庭師から逃げている。その周辺には雪だるまが大量にいるため異様すぎる光景だった。
大雪で気持ちが億劫になっていなければ、足元が濡れていなければ、拷問官も雪だるま作りに混ざりに行っただろう。しかし
(いやぁ、若いもんは元気でいいねー、まぁ私の方が年下だけどな)と自虐ネタも挟みつつ、流石にあの中へ混ざる元気はなかった。
しかしせっかくの雪、何もしないのももったいない気がする。そう考えた拷問官は南天の実と葉っぱを取ってきて、小さな雪兎を作り上げた。
我ながら可愛い出来だ。その愛嬌のある姿に満足するとそれを近くの雪だるまのそばにそっと置く。
「…さっむ。なんか温かいものでも飲も」
拷問官はそう呟くと、雪玉をぶつけられ白くなりつつある司祭や、完全に意識を飛ばしかけている外交官を横目に城の中へと帰って言った。